2010年10月31日日曜日

「かゆみ」を自分のものに

2010年10月31日(日)
<今週末は、ダンくん家>
やっと、かけます…。この週末は、ダンくんのところへ。
改札をでるとみっくんが!
「おかーく〜ん!」とみっくんが、だきついてくれます。
「はい、まずは、みっくんがチューしてあげるから。それから、ギューしようね」と、いったんはなれて、まずはほっぺにチューしてから、ふたたびだきついてくれます。
(きてくれるときは、「おか〜!」とかいばっているのに、いくとすごいうれしそう。みっくんは「きてもらう」ほうが、うれしいようです)
かわい〜〜〜。けなげ〜〜〜。もう、だいすき〜〜〜〜。いっしょにまいにち、いたいよ〜〜。
(とはいうものの、まいにちいっしょにいたら、この感動はないかも…)

じつは、ふっくんの産休育休期間は、ダンくんのところにいたため、ご近所づきあいは、いまより濃厚かも…(現在、在宅時間が極小なので、なかなかご近所の人と、はなしたくても話す機会がありません…)。
とくに、うちの息子たちと年がちかい子がいるお宅とは、いまもなかよし。というより、ひっくん・ふっくんが、再会をものすごくたのしみにしていて、行くとかれらとかたときもはなれたくないようなのです。こういうのっていいな〜。
でも、みっくんはまだ、ちいさくて、なかまにいれてもらえない…。というわけで、こちらは私にべったり。
パソコンのまえにすわるひまもありません…。

<ローラ針>
は、人気です!3人とも、いたるところをころころしてました。
いえいえ、ふっくんも、おおよろこびで、あーちゃんにスカイプとおして、公開実演などをしてみせ、大満足だったのではありますが、どうも、まにあわないようです。
手でかきはじめてから「あ!、あれつかわないと」。
だしたころには、かゆみがさっていたり…。
(でも、この程度のかゆみで、たすかってるってことですね)

わたしもやってみましたが、きもちいいかも。もともと、マッサージ機具だし、とうぜんか(笑)。

<「かゆみ」を自分のものに!?>
ふっくんは、ただいま手が、ちょっと…指があかぎれのようにきれはじめて、いたがゆそうです。顔やからだは、たしかに白いこふきいもですが、でも、赤くはなっていないし、かゆがってもいないから、ダンくんは「おー、めちゃくちゃ、よくなってきたな」と。
膝下は、いつもひどい右足は、すっかりうすかわがはって、ちょっと赤紫っぽいけど、かゆくはないよう。
そのかわり、反対側が悪化…また、けっこうおおきなかさぶたがはがれてしまったので、じゅくじゅくしてきました。
でも、ふっくんは「おかーさん、これ、こっちがまたじゅくじゅくしてきたけどさ、こうやってなおってくんだよね。また、あしたは、ガーゼして…あっ、こんどはじめて、あのちぢむやつ(チュビファーストのこと。サンプル、とどいていましたが、むさりそうで…つい2週間まえまで暑かったし、そのあと、包帯は不必要だったので、つかっていませんでした)、やっとつかえるね」となんだか、元気。
さいきんは、そう「かゆい!」とおこったりもしなくなりました。
なんだか、たんたんとうけとめ、かゆければ、ローラー針さがしたり、そのへんのローラー針的なものにこすりつけて、効果をためしたり…。
まえは、「かゆい~! おかあさん、なんかしてよ」「かゆい! くすりぬってよ」的で、かゆみは、おかあさん、あるいは薬がなんとかしてくれるものだとおもっていたよう。
そういえば、「かいちゃだめ!」も、本人から「できること」をうばっているような…。
なんか、ふっくん、いまのほうが、かっこいい。

彼のすがたをみていたら、昔よんだイヴァン・イリッチの『脱病院化社会』(晶文社、1998年)をおもいだしました。
たしか、「人は、昔から痛みを自分のものとしてつきあってきたが、医学が発展し、痛みは、医者のものとなった」的な言葉があったような…と、本をさがしましたが、みつかりません。でも、たとえばこんな一説がありました。
「医師がいかに痛みをコントロールするかという方法は要求されるが、痛みの中にある人が、その体験に責任をもつことの助けになるような研究はもとめられない。医学的な専門家は、どの痛みが本当のものか、どの痛みが身体的基礎をもち、その痛みが心理的な基礎をもつか、どの痛みは想像上のもので、どの痛みは偽りのものであるかを判断する。社会は、この専門的判断をみとめ、保証を与える。同情は旧式な道徳となる。痛みの中にある人は、しばしば自分を圧倒しようとするこの経験に意味を与えてくれる社会的文脈がますます希薄になった状態に放っておかれるのである」(p.106)

この「痛み」を「かゆみ」におきかえると、アトピーの人のおかれた状況とまったく同じだなとおもいます。

イリッチは、また別の箇所で、「痛み」を自分のものとしてとりもどすべきだ。この「痛み」という自らの内からおこるものに対する格闘を、他者にゆだねたとき、人は自律性を手放し、健康からとおざかることになるとも書いています(これは、p.220 の要約です)。

ふっくんの「かゆみ」は、ふっくんの「かゆみ」。それがいつ悪化するのかを把握し、どう対応するのか、それをきめるのは、ふっくんであるべきだと、おもいますし、ちかごろ、ちょっとずつ、その状態にちかづいているような…。
私や医者にできるのは、ふっくんが「かゆみとのつきあいかた」をみつけるまで、くじけたり、自暴自棄にならないおてつだいかもしれません。
ステロイドをことわったとき、おー先生がいった「ステロイドいらない、かゆみどめの内服薬もいらない。じゃー、わたしはなにすればいいの? することないじゃない」といった言葉が、わすれられません。
「いえ、みまもってくだされば、いいんです」そのこたえは、すぐにはかえってきませんでしたが、おそらく最後の長い台詞が、そのこたえ。
「それじゃー、治療点数にならないし、「治療者」としてのわたしの立場はどうなるのよ」って、ことだったとおもいます。

そういえば、このイリッチの本をやくした金子嗣郎という精神科医が、やはり医者だった自分の父親の思い出をあとがきにかいています。彼の父は「いまは、抗生物質を乱用しすぎる。人間には、自然治癒力がある」といい、患者への投与に慎重だったそうです。結果的に、薬剤でかせげないために低収入、しかも深夜の発熱にとりみだす患者家族からの依頼で往診がふえ、
肉体的には重労働だったそうですが、彼の父は、それこそが医者の仕事だとかんがえていたそうです。

こうしたお医者さんにこそ、私はであいたいです。が、それはむりかもしれません。なぜなら、私たちがこうした医者の存在を許さなくなっています。
わたしたちは、「効率よく」「手軽」に安心感をえたがっています。じっくりつきあうより「予防」的医療をしてくれる医者をもとめます。
発熱したら、解熱剤で熱をさげてくれる医者、湿疹ができたら、ステロイドですぐきれいにしてくれる医者、秋口からはやばやとインフルエンザの予防接種をしてくれる医者、それを「名医」とあがめてはいないでしょうか。
私たちにも、責任はあります。おー先生をせめられません。「医者として、すぐに改善してあげられない」ことは、現代にいきる医師として、アイデンティティをゆるがす大問題なのかもしれません。

<ふっくんの自立>
さて、そのせいかどうか…。ふっくんが、「小学校からは、おとうさんとくらしたい」といいはじめました。
ふっくんは、3人のなかでも、いちばんおかーさん子です。だから、これまでも、きにいらないと私へのおどしもんくのように「おとーさんのところにいく!」とたんかをきっては、夜中にとつぜんとびおきて「ほんとは、おかーさんと一緒にいたいよ〜」なんて、泣いたりしていました。
でも、なんだか今回は、ちがいます。
「みっくんも、かわいそうだし、ぼくがこんどはかわろうかな」
「ぼくさー、まえはおかーさんとずっと一緒にいたかったけど、おとうさんといるのもいいとおもうんだよね。おかあさんには、ちゃんと土曜日や日曜日に会えるんだから、大丈夫だよ」
なんだか、ちょっと「冒険心」がうまれたようです。
これには、「ふっくんと、いっしょにくらしてみっかな〜。たのしいだろうな〜」なんていっていたダンくんのほうが、ちょっとひきぎみ。
「アトピーひどなったら、動揺するわ〜」「ぴーふけは、とびひになったとか、すぐ気づくけど、そんな判断、しろうとには、できんよ〜」(あのー、わたしも「しろうと」なんですけど(笑))。
「スカイプでうつすか、画像おくってくれたら、判断するよ」(うわ〜〜、医者でも、そんな判断しないとおもうぞ(笑)。でも、ほかの子は無理ですが、ふっくんのお肌状況については、ここ6年、とびひも、毛のう炎も、ヘルペスも、その他もろもろみてきて、近頃では高率で判断があたるようにはなりました(笑)。

さてさて、ふっくん、もうすぐ就学前健康診断ですが…どこに入学することになるのか!?

2010年10月27日水曜日

レモン風呂

2010年10月27日(水)
<レモン風呂>
さて、今日は、「おかーさん、ゆずないなら、レモンいれよーよー」とふっくん。
「いいけど、でもレモンはけっこう刺激がくるからね。みかんの皮みたいに、おふろでぎゅーぎゅーしぼると、ぴりぴりいたくなるから、きをつけて」
「わかったって!」
というわけで、今夜はレモン風呂。いいかおり〜。
おとといから、急にさむくなり、おふろがうれしい時期には、ぴったりかも。
「いいにおいだね〜」とふっくんも満足そう。
ところが、私が頭をあらっていると…
「うぎゃ〜〜〜」と悲鳴が。「いたいよ〜〜」
「どうした?」と顔をあげると同時に、ふっくんが、レモンいりのネットをお湯にたたきつけるのがみえました。
「なに?」
「いや、ふっくんがさ−、レモンぎゅーぎゅーしぼって、おまけにそのネットで、ひざかいてた」
(あっ、あほ…。だっから、レモンはきをつけろってゆったのに…)とおもいつつ、仕方ありません。シャワーでじゃー
(これ、すっごい意味ないんですけど…塩素抜きにレモンいれて、塩素水かけてちゃ…)。
ちなみに、吉岡英介さん(『アトピー解決篇』(鳥影社、1999年)の著者、物理系のエンジニアで、息子さんがアトピーだった方です)に感化され、除塩素シャワーヘッドを買ってみたのですが、
(ってか、どうしてこう、luxelさん(免疫学の研究者で、やはり息子さんがアトピー)といい、業界外の人の「おかしい」と思う探求心からはじまるレポートは、こうもおもしろいのでしょうか。あっ、とうぜんかな…業界外だからかえって「自由」…。大胆な仮説をたてても、リスクはすくないい…。でも、おもしろいです)
そう、買ってみたのですが、古いシャワーヘッドがはずせません…。私が非力なのか…。
ゴムつき手袋でもためしましたが…。ダンくん、ここ2週間はかえってこないし…。かえってきたら、一番に、シャワーヘッド、はずしてもらおう。

なお、残念ながら、こんばんは、ふっくんが外食をつよく希望したため、ローラー針がうけとれませんでした…。あしたこそ、体験レポート!
でも…商品がとどくのが、こんなにまちどおしいなんて、ひさびさ♡
きてがっかりでも、これだけ期待感でわくわくできれば、いいか…ってきもしてきました(笑)

さて、ふっくん情報です。
膝下は、足の甲まで、じゅくじゅくはありませんがかなりひどいです…。あと、肘から指先までが、けっこう、赤い発疹がいっぱいでていて、かゆがっています。
よるねるときは、あいかわらず、アイスノンもってねています。でも、ちょっと形骸化してるかんじが…。最近では、すぐ、放置されています。
そりゃ、だいてねていたら、さむかろ〜。

<紫黒米>
そうそう、食事については…。
マクロビ、三日坊主でした…。
でも、根菜はなるべくとってます。きのうは、レンコンハンバーグと紫黒米いりごはん。
人気でした!
紫黒米いりは、いままでになく(麦飯、玄米ごはん、7分米ごはん、雑穀入りごはん…ことごとく、不評でした)大ヒットで、この1週間、まいにち、むらさきのごはん、たべています。
そうそう、保育園の遠足の日、「おかーさん、デザートわすれてたでしょ!」とプンスコかえってきましたが…。おべんとをあけてみると、いれていないはずのゼリーのカップやみかん、バナナの皮などが、わらわら。
「これ、なに?」
「あ~。それ、もらったの。ほかには、からあげとか、エビフライももらった」
「すごいね~、よかったね。でも、ふっくんのおべんとう…みんなにあげられるようなもの、いれたっけ?」
「おにぎり、一口」
「それ、わらしべ長者みたいじゃん(笑)。たった一口で、こんなにもらったの?」
「だって、みんながほしがったんだよ。○くんでしょ、△くんでしょ、□ちゃんでしょ…etc
しかたないから、『2個まわすから、みんなでかじってね~』ってまわしたんだよ。ぼくがたべてたのだって、一口かじらせてあげたし。3個はすくなすぎ! こんどから、10個くらいもってくから」
(ひえ~~。試食会!? でも、おにぎりのたべまわし…いやがるおかあさんもいそうだけど(笑))
その夜、ふっくんは、みんなにあげられるよう、ちっさいおだんごみたいなおにぎりをつくる練習をして、自分でたべていました…。(ますます、試食会っぽい…ひっくんに、「それ、ちょーだい」っていわれて、得意げだったし…)

たしかに、ぷちぷち、もちもち、おいしい。
ただ…のこったときの活用法は、あんまりうれしくないかも…。
自分のお弁当に、チャーハンつくってみましたが…紫のチャーハンって、なんだか…そそりませんでした。
あっ、のこったご飯でたまごがゆしたときも…。
こどもたちは、なんかよろこんでましたが…。

2010年10月26日火曜日

少数派影響源

2010年10月26日(火)
<つっこんでもらえなかった脱ステ話…>
さて…ここ一ヶ月以上、じつにじつに、私の脳内はアトピーにジャックされ、労力のすべてをここにつぎこんできたような…。
その間、本業は不義理つづき…。ごめんなさい!もう、ブログながながかきません、アトピーの本も、いろんな人のブログよむのも、やめます!とおもうのですが、だめです…書きたいネタがふってくる…。
数少ない読者のみなさん、もし、このブログがまどおになったら「本業復帰かな?」とよろこんでやってください。

で、そのネタです。
偶然、知人にあいました。看護師さんをしています。彼女の息子も、アトピーです。で、話題は自然、アトピーに。
「さいきん、どう? うちのこ、ちょっとよくなったの。膝の裏は、まだちょっと…」彼女は、うれしそうに息子のアトピーがかるくなった様子をおしえてくれました。
そこで、ちらっと悪魔のささやき…。(看護師さんは、脱ステにどんな反応しめすのかな?)
彼女の話が一段落したとき、「よかったね〜。うちのふっくんは、こんどステロイドやめてみたの」といってみました。
無反応でした。表情さえかえなかった。
そして、彼女は「そうそう!」とテンションたかく、あくまで明るくほかの話題にうつりました。

医療業界では、タブーなのでしょうか、この話題。

そういえば、2chに、皮膚科医をなのる人が、「アトピーの息子2人には、いっさいステロイドを使用しなかったが、数年でなおった。だから、ステロイドを処方されても、つかうのは考えてほしい。私は、患者さんたっての希望か、使用しなければ重篤になる可能性以外では、ステロイドはまず処方しない」といった内容のなが〜い投稿をしていました(さがしてみましたが、みつかりません…)。そのときのレスの一つが、「ほんとに、皮膚科医か?だったら、ここじゃなくて、皮膚科医たちに対して声をあげてほしい」という内容のものでした。
「あまりに正論すぎて、それむりです…」と思わず、パソコンの画面にむかってつぶやいてしまったわたし。
業界内批判は、むずかいしです。わたしも職場で、管理職や多数派の意見があきらかにまちがっているとおもっても、根本的な議論はまずできません。仕事つづけたいですし。
わたしも、アトピーについては、ある意味「いちほごしゃ」としてかいているので、気楽です。
職業として書くなら、もうすこし理論武装しないと、いえ、できたとしてもこわいです。
医学業界のヒエラルキーは、かなり強固そうなので。

<少数派の意見は、おくれて承認される!?>
ただし…こんな意見があります。
「少数派と同じ立場を意識的にあるいは公然と採ることは、自分自身が少数派の一員に分類されることを社会的にあるいは心理的に意味する。そのために、その場では影響源の主張を退けたり、意識の上では反対の立場をとり続ける。しかし、本人も知らずに影響を受けているので、時間差を伴って影響効果があらわれる場合が多い」(小坂井敏晶『民族という虚構』東京大学出版、2002年、p.184)
小坂井氏は、影響は多数派から少数派へとながれるとする「常識的発想」に異をとなえます。「真に革命的な思想・価値観は常に社会規範に逆らって伝播してきた。数の上で少数派であるだけでなく、威信にも権力にも欠けていた彼らは、当時の社会から非難や虐待をうけながらその信念を説いてきた」(p.181)と。

「それ、社会問題とか、規範形成の話じゃないですか。医学は科学ですよ」という反論がでるでしょうか。
でも、アトピー問題、ステロイド問題は、十二分に、皮膚科医として、あるいは患者としての規範形成の話であり、社会問題だとおもいます。
たとえば、ステロイド擁護派の医師が、「ステロイドは効く」「こわくない」と論陣をはるとき、その根拠にもちいるのは自らの臨床データです。そもそも、ステロイドは消炎としてつかわれています。入院中に大量投与すれば、一時的に炎症がおさまるのは当然ではないのでしょうか? 「きれいになって退院していく」とかかれた患者さんのその後はどうなのか、追跡調査をしているのでしょうか? しかも、おおくのブロガーや2chに登場する人のように、「通院しなくなった」元ステロイド使用者たちを、彼らはどうとらえているのでしょう(「ぼくのいうことをきかなかった」「かわいそうな」アトピービジネスの餌食とでも、おもわれているかもしれません…ほんとに心配してくれる医者もいるとはおもいますが、そうした人は、たぶんどっかで自らの治療方針に疑問をもつのでは…)。

科学は、疑いから発展します。「おかしい」「ほんとうか」と疑念にかんじたことに対し、仮説をたて、それを実証しようとします。
ステロイド擁護派の医師の最大の問題点を、私は「自説を疑わないこと」にあると考えています。
ステロイド擁護派の医師は、最初にステロイドありきです。
「いや、ステロイド擁護派の医師も、脱ステロイド療法をうたがっているではないか」とかんがえられますか?
たしかに、彼らは脱ステロイド療法をうたがっています。だからといって、自分で脱ステロイドをする被験者をつのり、実証しようなどとは考えません(彼らにしたら、ステロイドが有効なのは自明なのに、する必要もない。そんな危険な「人体実験」は医者の倫理に反するということでしょうか)。脱ステ治療を「外野」からみて、あれこれ自説に都合のいい反証をさがしてくるだけです。まさに、トートロジー的態度ではないでしょうか。

それに比して、深谷元継氏があつめた論文の著者たちや、luxelさんが紹介する論文の著者は、「アトピー性皮膚炎の中には、ステロイドがきかないタイプもあるのでは?」「ステロイドは、消炎剤として万能か」「ステロイドで依存症はおきないのか」といった数々の疑問をいだき、それを追求しようと研究しています。
そして、たしかにきかないタイプを発見したり、ステロイドがきかなくなる症例をみいだしたり、依存症とおもわれる症例を累積記録していきます。
こちらのほうが、ずっと科学的な態度だと私はおもいます。
なお…luxelさんは、ハワイなど、旅行先でも現地のお医者さんにアトピー治療の現状をつっこんできいたりしています。すばらしいです!
世界各地のアトピー治療の現状とか、1カ所にまとまったら、きっとすごくおもしろそうです。医療社会学者とかだったら、やってみたいかも…。(いや、わたし、ちがうし、そもそも、自分の仕事しろって←自分つっこみ)

というわけで…1990年代、いったん活性化し、社会問題にもなった「ステロイド問題」は、2010年のいま、しずかにアトピー当事者たちのなかで情報がやりとりされ、医療関係者間ではタブー視される問題になった感があります。

でも、でも、小坂井氏を信じるならば、少数派の革命的意見は、いつか世界をひっくりかえします。
こりずに、しつこく、「ステロイド、やめました」宣言、身近でつづけていこうとおもいます。
いつか、その人たちが、「わたし、ステロイドをこどもにつかうのは、よくないとおもってたのよ!」なんて、自分が発見した一つの社会問題として声をあげてくれるのを、期待しつつ。

<きょうのふっくん>
きょうは、機嫌がよかったです。
かゆみはあいかわらずのようですが、みためは、ちょっときれいになりました。

しっ、しまった! もう夜中に…。また、ながくなってしまいました…。
かさぶたが、とれました
手が、かゆそう…






2010年10月25日月曜日

ローラー針

2010年10月25日(月)
<ローラー針ためしたら?>
とあーちゃんから、メールがきたのが、月曜の夜。
日曜のブログで「いろんなところにこすりつけてます」と書いたために、「それ、つらいとおもうよ。とくに指なんて、神経あつまってるもん、めちゃくちゃかゆいはず」と。
ローラー針のうわさはまえにもどこかのブログでよんだことがありましらが、なんとなくかってに、「針山地獄」的なものを想像していました…。「弾力性のある針がくしのようにいっぱいついてて、それが回転する!?」「それ、ひっかき傷だらけになるのでは!?」などなど、妄想をたくましくしていたのですが…。今回、あーちゃんに「かんがえてみたら」といわれ、検索してみると…。ぜんぜん、ちがいました…。にくたたきのコロコロ版? とにかく、これがぐさぐさささるとはおもえません。でも…いたくないのか? とおもったら、2chでは、けっこう話題のアトピーグッズ。
なんでも、手で掻くと、そこが熱をもってさらにかゆって、かきすぎてこんどは痛くなるのが難点。でも、ローラー針なら熱くならない。おさえつければ、蚊にさされたときのバッテン効果。ころがせば冷たいかきごごち。数回ころがせば、ここちよく「かきたい欲求」がみたされます!? なんか通販的宣伝文句ではありますが、通販よりずっと説得力がある。
よし、買うぞ!

と、さがしだしたら…「なんじゃ、こりゃ〜〜〜」の世界。「クロム製」「ゴールド製」「ダイオード入り」!? ねだんも1050円から9780円まで、さまざま…。なやみました。
説明よんでも、どこがちがうのやら…。
そいや、あーちゃんが「価格が高い治療のほうが、効く気がする人がおおいんだって」とまえにいっていたような…。
だったら、1050円でいいな。
と、あとでひっくんに「こんなん、買うんだ〜。2つあったほうがいいかな?また、とりあいになるとめんどうだし」と相談してみると…
「おかーさん、それ、この前、なわとび買いにいったとき、100円ショップにうってたよ」
「ほんと? なんで、そんなのおぼえてるの」
「いや、なんか、おもしろい形で、ちょっとほしかったもん」
「じゃ、100円ショップにいったほうがいい?」
「もう、いいよ。ネットで注文しなよ。おかーさん、100円ショップにいく時間あるの?」
そうでした、そうでした。

さて、問題のローラー針は、27日(水)到着予定!

2010年10月24日日曜日

クリリンがやってきた!

2010年10月24日(日)
<ついに、ぼうず!>
さてさて、土曜日、バリカンをかりにおばーちゃんの家に。
おばあちゃん、もう反対!「こんなに、かわいいのに、切ることない!」
わたしも、朝、またまたグルーミングし、たまごはひとつみつけたのみ。しかも、大きな成虫をみつけたため、「もう、いないかも」と安心。「じゃー、やめよ」

「せっかくきたから、とまる!」とふたりがいうので、仕事もたまっているし、ありがたい。
あしたも、午前中は仕事だし…。とおいてきました。
夜、おばーちゃんから、「やっぱり、ぼうずにするよ。さっきから、またシラミ2つもみつけたよ。それに、たまごも!」というので、「いまから、いこうか?」というと、「もう、ふっくん、ケ−プもして、やるきまんまんだから、こなくても大丈夫」
しばらくすると、また電話。「5分刈りくらいにしとこうか」「いや、するなら、徹底的にしてよ。髪の毛5ミリでもたまごはうむらしいから」さらに20分後。「やっぱり、刈ってよかった〜。あのあと、またシラミみつかったの。もう、わたし、うまれてはじめて、シラミみちゃた。わたしまでかゆくなる〜」。
しかし、いつのまに、ふえたのか? 成虫の寿命は、ほぼ1ヶ月。卵は一回に5〜8コうむらしく、ふ化に約10日、その幼虫が成虫になるのに、やはり10日ぐらいかかるそう…。ふっくんの頭にいた成虫は、6つ。いまいる成虫は、ふっくんの頭でかえった第一世代の可能性が濃厚!? ということは…ふっくんは10月はじめにどこからか成虫をくっつけてきたんだ…。
保育園か…そういえば、そのころ、お店で帽子をかおうとあれこれためしていたことも!?まー、シラミなんて、どこにでもいそうではあるな。私もうごいているシラミを今回はじめてみましたが、カサカサけっこうすばやい。頭からはなれると、3日ぐらいで死んじゃうそうですが、そのあいだにうつれる頭があれば、すぐ移動。移動先が快適かどうかで、定住するか、異動するか、繁殖できずに孤独死するか、きまってくるのでしょう…。
あのころは、脱ステして2週間。頭皮の脂がとれたらかわいそうと石けんもつけず、なおかつごしごしすると、かわいそうかとそ〜〜〜っとお湯であらってた…。アタマジラミには、絶好の移住先になっていたんだ!! 
ショックだな〜〜〜〜。(ちなみに、私は、大型の成虫1匹と、ちーちゃい、ちーちゃい幼虫をいくつか、たまごもちょっと発見。たぶん、ふっくんから第一世代がひっこしてきたと思われます。ひっくんは、無事。この人は、髪の毛おおいし、毎日汗だくでかえってくるから、シャンプーしてごしごし洗わない日なんて、ないし…。シラミにとっては、毎日が「天災」の日々。いつく暇がなかったのでしょう…。私は、カレイのせいか、かみのけばさばさ気味のさっこん…。しかもほぼデスクワークですから、石けんでちょいちょい洗いしてました…)

<ふっくんと対面!?>
さて、仕事をおえて、むかえにいくと…。(お〜!! こぼうずさん!)
「かわい〜! ふっくん、少林寺とかならおうよ。すごいにあうよ。かっこいい!」
でも…ふっくん、ぷんぷん。
「なにおこってんの?」ときくと、おじーちゃんが「いや、最初はにこにこで調子よかったんだけどな〜。鏡みてから、急におこりだしたんだ。想像とちがってたんじゃないのか?」
(いや、想像とちがうってったって、ぼうずって、こーゆーことでしょう…)とおもうのですが、ふっくん、プンスコ。
おばーちゃんも「ひっくんも、いちどしたけど、おなじくらい、かわいいよ〜」と、あわせてくれます。
「ふっくん、がっかりしたとしたら、しょうがないよ。なんでも、やってみないとわかんないんだもん。ふっくんくせ毛がなおるかもしれないから、一度ぼうずにしたかったんでしょ? いいじゃん。髪の毛なんて、のびるんだから」
でも、プンスコ。

けっきょく、かえりによったショッピングセンターでも、おおあれ。
(髪の毛ごときで、いつまでも、ぐちゃぐちゃいうんじゃない! おまえは、思春期か!?)と、一喝したいところではありましたが、そんなことしては、逆効果…。
でも、うるさい。そのうち、うぎゃうぎゃ、あることないこと、なんくせつけて泣き出した。
「気に入らないとき、うぎゃうぎゃ泣いてもいいのは、3才まで。6才で説明できる人は、ちゃんと言葉で説明してください」というと…「だって、今日は、みっくんがいないから、なんにもかっちゃ、いけないんだ」と、なみだの抗弁。
(なんか、また、おためごかしな、うまいんだか、なんだかわかんない理由つくってきたな)とおもっていたら、ひっくん、
「また、てきとうなこといって。どうせ、ぼうずがきにいらないんでしょ。もう、ほっとくしかないよ」と先にいってしまいます。「大丈夫、そのうちおいかけてくるから」と。
(うわ〜〜〜。そんな図星なことを、言ってしまっていいのか!?)案の定、うぎゃり度パワーアップ!!
そのうち、ふっくんが「これ、いいな〜」とだきまくら的ぬいぐるみとたわむれはじめました。たしかに、ふもふわしていて、きもちいい。
「あっ、あっちにも、ふもふわしてっぽいのが…」というと、ふっくんが突進していきました。
「これ、きもちい〜。かう!!」
ふだんなら、ぜったい、ぜったい、かわないところだけど、最近、ただでさえ手足をかがみにうつしてため息をついていたふっくん。今日はまた、お店でかがみやガラスにうつる自分の頭をみて、ため息をついていました…。
なんだか、ちょっと、その、彼のやりきれなさにシンクロ。
ふわふわ・もふもふしたかんじって、きもちがやわらぐよね、なんておもって、かってしまいました…。
当然ですが、ひっくんの分もかわされ…。
ふたりは「これ、ぜったい、みっくんもほしいっていうよね! どっちえらぶかな〜」と、うきうき・あはあは笑っています。
たしかに、そんなふたりをみるのは、きもちはあたたまるのではありますが…さいふは、さいむいし、いつかは粗大ゴミじゃん(泣)。

<きょうのふっくん>
案の定、あたまのなかは、けっこうかさぶた。でも、これ、アトピーのせい? シラミのせい?(爆←じゃないって)
でも、顔、首、からだはきれいです。膝下と手の小指から手首にかけては…ときどき、くるったようにかいてます。「うわ〜っ」といったかんじで、ズボン・Tシャツをはじめ、タオルやクッションにこすりつけています。ズボンやTシャツなどは、綿製品だからまだしも…ポリエステルのふわふもしたものやフリース素材にこすりつけていいのか…ときになるところ。とりあえず、「ふっくん、佐藤先生もテッシュは繊維がのこるから、じゅくじゅくのふきとりにつかうのもやめようっていってるくらいだから…なるべくそこらじゅうのこすりつけるのはやめない? 布の繊維がくっつくとよくないかも。ガーゼのハンカチもちあるいて、それひろげてこすりつけるのとかどう?」といってみましたが…。いまひとつ、釈然としないよう。とうぜんか…。
でも、心配していたじゅくじゅく膝下は、昨日から1センチくらいのおおきなかさぶたになっています。ほかも、かわいてはきました。
かくのも、まえのように、しょっちゅうごそごそして、あちこちかいているような雰囲気は、ぴたりとなくなりましたが…。
本人にとってはどっちがらくなのか…。

2010年10月22日金曜日

アタマジラミとアトピー

2010年10月22日(金)
<挙動不審だったわたし…>
さて、ふっくんは、ときどき頭や耳のうらも、ばりばりかいていました。頭のなかも、顔とおなじように、ちいさい皮がいっぱいめくれて、しろっぽい。白いちっちゃな粉がたくさん。
「まー、頭皮にもけっこうリドメックスローションつかってきたし…当然か」とおもっていましたが…。ここ数日、わたしも、なんだかあたまがかゆい。後頭部がとくに。
昨晩、あーちゃんとのスカイプ中、ふとさわるとぽつっとふくれたカ所が…。
「げげげ、これ、もしかして、アタマジラミじゃないの!?」
パソコン画面にうつるあーちゃんと話すふっくんをひざにかかえて、ときどきあーちゃんと話ながらも、わたしは、どうしてもふっくんの頭が気になる。みたい! 後頭部の髪をかきわけ、耳のうしろをかきわけ…。が~~~~~ん。あった…。たまご…。ショック。
(うわ~ん、もう一回、おふろいれて、アタマジラミ用のくしで、髪の毛ときたいよ~。でも、せっかく、いそがしーあーちゃんとスカイプつながったのに、しかも調子よくはなしてんのに、「アタマジラミがみつかったから、きるね!」とかいえないよ~~。)
いみなく、部屋をうろうろ。「まー、いいや。一日ぐらい。アタマジラミいきのびたって。いまは、あーちゃんとしゃべることのほうが、大事だな」と結論。
あーちゃん、わたしが、挙動不審だったら、ごめんね~。こんな理由がありました…。
よほど、いおうかとおもったけど、「シラミがわいた」なんていったら「それなに!?」ってアタマジラミに会話をジャックされる。しかもきっとあーちゃんなら「ただでさえ、かゆいのに、すぐ洗ってあげてよ!」なんてことになる…。今回は、アトピーピアとしてはなしてもらうって目的があるのに! などなどがかけめぐり…。でも、結果的に、ふっくん・ひっくんは、あーちゃんをさんざん自分たちの世界にひきずりこめて、たのしかったのではないでしょうか…。

<アタマジラミの思い出>
さて、このアタマジラミ…。はじめて、うちにきたのは、2009年の4月…。あまりにもわたしが頭がかゆくて、つかちに先生に相談。「あかくなってるね。じゃー、おかあさんもリドメックスローションつかってよ」。でも、かゆい…。きづけば、ひっくんも頭をときどきぼりぼりかいている…(ふっくんは、まー、日常的だから、このときも気にせず)。
そんなある日、ひっくんが、「おかーさん! ぼくにアタマジラミがいた! これこれ」と、昆虫図鑑をもってきました。
「なんで、わかったの!?」
「さっき、あたまかいてたら、爪のあいだに虫がひっかかってきて…。これなにかなって調べてみたら、アタマジラミだった」
「そのシラミは?」
「それは、もうすてたけど」
ひっくんは、当時、昆虫博士といわれるくらい昆虫にはまっていました。その彼がまちがえるとはちょっと思えない。さっそく、アタマジラミで検索すると…。
・髪のねもとに、たまごをうみつける
・それは、爪でしごいてもなかなかとれない
・後頭部と耳の後ろにあつまりやすい
「ひっくん、あたまみせて」
が~~~~~~~~~~ん。たまご、びっしり。
「ふっくん、みせて!」が~~~~~~~ん、こっちもじゃん。
「おとーさんに電話しなきゃ」と急遽、ダンくんに電話。
「みっくんの頭、みて!」
「なんだ、これ。なんか、いっぱいくっついとるぞ」
「そっか〜。じゃー、きみにも、アタマジラミがいる可能性、たかいよ」
こうして…。全員、はじめてのアタマジラミ体験。スミスリンもかってみましたが、耐性のあるアタマジラミもおおいというので、いちばんおせわになったのは、アタマジラミ用すきぐし…。シャンプーをあわだてて、ブラシでといて、そのあと、すこしずつ髪の束をとって、根もとから、すきます。で、1回ごとに、ブラシをあらう。よくとれたし、息子たちは、虫眼鏡で観察してたのしそうだったし…。でも、この作業、けっこうさむい。
あ~、また、あれするんだ…とおもうと、きがおもい。

<アタマジラミとアトピー>
さて後日、つかちに先生に「先生、あれ、アタマジラミでしたよ。もう、家中、アタマジラミでたいへんでした」といったら、
「えっ、そうなの!? ごめん」と頭をさげました(こんなことが、「ふつー」にできる先生だから、かよっていたわけでもあるのですが)。
「でも、いいわけじゃないけど、おかーさん、ふつー大人はアタマジラミにならないんだよね。ちょっと、もう一回、あたまみせて。うん、おかあさん、せっけんシャンプーしかつかってないでしょ」
なんでも、ふつーおとなは、香料その他いっぱいのシャンプーリンスにトリートメント、整髪料などなど、いろいろつけているので、シラミはよらないそうなのです。
「いわば、おかーさんの頭皮環境、こどもといっしょだもんね」
たしかに…。ふっくんがアトピーとわかってから、あかちゃんのころ化粧品ぬった顔なめてたのがいけなかったのかとか、いまどきのシャンプーであらった髪が口にはいったのがわるいのかと、以来、顔はすっぴん、シャンプーも石けんにかえていました。だから、アタマジラミがよってくるの?

<アトピーとアタマジラミ>
今回も…ふっくん、頭皮の脂をうばいすぎてはと、ほとんどお湯であらうだけ。ときどき、石けんで洗髪の日々。だから、シラミがつきやすかった?いまどき、6才の女の子でも、キューティクルケアなんて言葉しってて、高校生と同じにおいを髪から発しています。この子たちには、シラミもちかよらなそう…。
そうおもって、検索してみましたが、アトピーのこどもに関するブログがこんなにあるのに、アタマジラミのはなしはほとんどでてこない…。
そんな話はいちいちかかないのか、何回もうつってるのが、うちだけなのか…。
でも、今回あらたにネットでえた情報として、髪にオイル(サラダ油でも、オリーブオイルでも、ココナツオイルでもなんでも)をぬってから、くしでとく方法がありました。これだと、シラミは窒息してくるしいから髪にしがみついていられないのでよくとれる。さらに、細かいすきぐしでも髪がからまないから痛くないとのこと。
これ、いいかも。今日はこの方法で。
あと、「お酢」も、シラミは苦手だそう。しまった~~~。さいきん、めんどうで、クエン酸リンスしていなかった!!(つかわないから、洗濯につかお〜なんて、いってる場合じゃなかったじゃん!!) 今晩は、「オイル+くし」のあと、石けんシャンプーであらって、クエン酸リンスで終了しようとおもいます。
あ~~~~、おふろがながくなりそう~~。

あっ、その洗濯ですが…その後、重曹再登場。
いまは、重曹+クエン酸+ペットボトルで洗濯しています。けっこういいです。
マザータッチはたかいので、一回つかってまた、とってあります(貧乏性(爆))。

<ぼうず!?>
「おーい、シラミとりするよ〜」
「えっ!? また? やだ。かみのけきる」
「きるって、ぼうずにする以外、こうかないよ」
「いい。ぼく、ぼうずにする」
「じゃー、あしたおばーちゃん家に、バリカンかりにいかないと」とひっくん。
まえから、一度してみたいっていってたけど…ほんとにするのかしら。ダンくん、おこりそ〜。
でも、とりあえず、今日はしました。オリーブオイルをつけて、シラミぐしでとき、シャンプーして、クエン酸リンスして、ドライヤーでかわかす。ふ〜。ひとのはいいけど、自分のが…みえなくて、てまだった〜。
でも、おおきいやついました。プチってつぶしたら、血が〜〜〜。でも、ちょっとした「復讐気分!」ふふっん。

<ふっくんの状態>
これは…どうなんでしょうか。
顔と頭皮は、あいかわらずちーさい、ちーさい、皮がめくれて、真っ白イメージ。でも、かゆがっていません(あたまは、かいてますです、はい)。
首のしわしわも、こころなしか、うすくなりました。
胴体はおもてもうらも、けっこうすべすべに!!
が…手足が…たぶん、いままででいちばん、ひどいです…。膝下はまた液だれ再開。膝の関節あたりもあらたにじゅくじゅく。
手も…指のさきまで、ちいさな丘疹がいっぱい。じゅくじゅくしているのもあります。
でも、足の裏側は比較的きれい。とくにももの裏がわは、丘疹はひとつもありません。ただ、顔と同じく真っ白。ちーさい、ちーさい皮が、いっぱいめくれています。
でも、おかーさんはきのーふっくんに「ときどき」っていっちゃったけど、あーちゃんが「めったにないよに訂正しといて」だって。
大丈夫、このまま、いこう。

2010年10月21日木曜日

フィールドワークにでかけよう。

2010年10月21日(木)
<中毒!?>
毎日、「きょうは、短く、かんたんにおわるぞ!」とおもってかきだすのですが…。
まいにち、ながい…。
よんでくださっているみなさま、おつきあい、ありがとうございます。

<けさのふっくん>
今朝もまったくおきる気配のないふっくん。
「はやく、おきよー。ほうたいする時間がなくなるよ~」と、あしをみると…。
あれっ? じゅくじゅくしてない…。なおる時期だった?きのうのナローバンド(紫外線)効果!?
よくわかりませんが、まー、よかったです。
保育園にむかう車のなかでは…
「おかーさん、こんどはこんちゃんお医者さん(おばーちゃんの家のちかくの小児科)いってみよーよー。おくすりいらないっていったら、あそこのお医者さんは、なにしてくれるのかなー。また、機械みたいなののなかにはいったら、おもしろいよね」
(いっ、いや…。べつに、あそびにいってるわけじゃありませんから…。それに、けっこうお医者さんの治療方針とちがうことたのむって、わたしもつかれるんだよ)
などとおもって、無言でスルーしていました。
「おかーさん!! はなしきーてんの!? だって、お医者さん、なにしてくれるか、たのしみじゃん。それに、また薬局で、おもちゃくれるかもしれないし…」
「いや、きみ、その好奇心は、すばらしいけどさ~」といいつつ、ふと、(けどじゃないんじゃないか? ふっくんのいっていることは、ただしいのでは?)とおもいはじめました。

<フィールドワーク!?>
これって、「脱ステ・脱保湿運動」の一環でもあるけど、なにより、貴重なフィールドワーク!?
また、おー先生にみたいに、本音がきけたらおもしろい。
それに…地域の小児科医・皮膚科医にとって佐藤健二や深谷元継の知名度はどのくらいなのか、どううけとめているのかは、私にとって非常な関心事です。おー先生みたいに、知っていても、そして一定の効果をみとめつつも、点数につながらないとか、ガイドラインに反するかもしれないからと、とりいれないでいるとしたら…。それは制度の問題。話をきいたり、患者の意向にそっていたら、経営がなりたたないって…。医療制度の穴ですよね。だとしたら、地域のお医者さんは、なかま。一緒に「点数制度かえろ!」とか、運動できたりして。
でも、しらなかったら…それも問題。「勉強しろよ、おまえ」です。自分の方針と違う意見にも精通していてこそ、「専門家」といえるとおもいますし。

それに!! ふっくんにとっても、医者との距離のとりかたの勉強になるかも。
ちゃんと、「怒る人もいるかもしれないけど、いい?」って、いろいろ話してからいけば、そんなトラウマとかにも、ならないだろうし。
もっとも、医者には嫌われる患者になるかもしれません…。以前よんだ本に、「みんな、なんとかよくしてほしいから、医者や看護師にきらわれたくない。だから、知識はひけらかさないし、病院内は「すみません」「ありがとうございます」の声でいっぱい」って書いてありました。たぶん、それはほんとうです。まー、でも、如才ないふっくんだから、そのへんは、うまくやるかも。ひっくんにはむりでも…(笑)。

じゃー、ぼちぼち、いままでいったお医者さん、小児科も皮膚科も、あのおー先生にわたした手紙のアレンジ版もって、まわってみますか。でも…近隣の医療機関で、うわさになったらどうしよう…。危険親子、「しろあり」部隊とか(笑)。でも、そんなことは、きっとないな。それに医者は、きた患者をこばめない。
いや、なにより、これまでおおくのブログにあった「診察にいなかなくなった私を、皮膚科医はおもいだすことがあるのだろうか」とか、「あのころの皮膚科医に、いまのオレをみせたい」などの言葉…。わたしも、そう思っていましたが…なかには、心配してるお医者さんもいるのでは…。
いってみようかしら、最後には、つかちに先生のところ。怒られるかもしれないけれど、本音で話してくれるかもしれない。私はよく怒られたけど、ふっくんのことは本気で心配してくれてる雰囲気だったし。なんか、元気でてきた! 

夕飯時に、さっそく「ねーねー、ふっくん、けさのはなしだけどさ、こんちゃん先生のとこ、ほんとにいってみる?」ときいてみました。
「いく!」
「じゃー、いつか、つかちに先生のとこにもいってみる?」ふっくんは無言です。が、ここでひっくんが
「それ、とーぜん、いくべきでしょう。ひどくなったにしろ、よくなったにしろ、みせにいくべき。ぼくは、ふっくんはよくなるとおもってるけど」
「ぼくもー。くすりぬってたころより、いまのほうが、なんかたのしい!」とふっくん。
「じゃー、そのことも先生にいわないと。そういう患者さんがいたってわかれば、つかちにも考えかえるかもしれないし、第一ふっくんみたいな子たちが、たすかるよ。うん、うん」
(え〜〜〜っ。なんか、ひっくん、いつのまにそんな、まっとうな考え方を…)とちょっとびっくり。
でも、わたしも、自分のことなら、ひとりなら、こわくて行けない。でも、ふっくんと一緒なら、行ってみたい。
ふっくん、つかちに先生に、いつか会いに行こう!

<あーちゃんとスカイプ>
さてさて、ここ数日のブログをよんで、心配してくれたあーちゃんが、スカイプにアクセスしてくれました。
「げんき〜?」
「あーちゃん!」ひっくんも、ふっくんも近況報告(というよりは、そのときしていた作業報告:たまたまひっくんはおふろあがりのまんが、ふっくんは折り紙工作)におおいそがし。パソコンの画面にむけて、漫画をひらいて解説したり、折り紙みせてうんちくたれたり…。
「ふっくん、かお、みせてよ。あ〜〜〜きれいになったじゃん」
「うん」ふっくんは、つぎつぎ、手・からだ、足をうつしていきます。
「足は、ちょっとひどいんだけどね」
「いや、大丈夫。それ、よくなってるよ。ねーねー、わたしも、薬やめてなおしたって、おかあさんからきいた?」
「うん。きいた」でも、そのままよこをむいてしまったふっくん。
「つぎ、なにつくって、ほしい?」と話題をかえます。そのはなし、したくないのかな?
結局、その後30分以上、彼らの漫画やゲーム、おりがみにつきあわされたあーちゃん。おつかれさまでした…(わたしは、ふだん、こんなにつきあってません…)。

でも、スカイプきったあと、「おかーさん、あーちゃんって、どのくらいひどかったの?」「ねーねー、くすりやめたときは、どーだったの?」「ふっくんのあしとおなじくらい、ひどかったの? あしのとこみたいなのが、からだじゅうにできてたの?おなかとか? せなかも? かおも?」つぎからつぎへと、質問ぜめ。
「そうだね、あーちゃん、あまりのかゆさと痛さに、どうにかなっちゃいそうだったって。でも、「いつかはおわる」って信じて、たえてたら、よくなったんだって」
「うん、いま、わかんないよね。いまも、かゆいの?」
「かゆくないみたい」
「ぜんぜん、かゆくないってことは、ないでしょ」
「そうだねー。とっきどきかゆいけど、でも、それ、ほんとにときどきなんだって」
「じゃー、ときどきは、かゆいんだね」
なんだか、彼としては、「このかゆみがまったくなくなる」と断言されることは、かえって嘘っぽいと感じているようでした。
しかし、これ以後、ふっくんはものすごくはしゃいでいました。
足は、すごくかゆそうで、自分でかきむしったり、アイスノンにまいたタオルにこすりつけたり、けっこうかゆがっていましたが、一言も「かゆい!」とか、「もう、やだ!」とおこることもなく…。かきむしりながら、ひっくんと冗談いって笑ったり…。とおもったら、すーすー寝息をたてていました。
あーちゃん、どうもありがとう。
やっぱり、同じ経験をした人って、ピアサポートって、いかに重要か身にしみました。

<ピアサポート>
そうそう、数日前に、あとっぷの山下さんからもメールをいただきました。
私が、「あとぴーを笑いとばす」って考え方にすくわれましたってメールをさしあげたことへのお返事でした。それ以来、ブログをのぞいてくださったり、アトピーコミュニティへの参加の仕方や、ブログの読者のふやしかたなど、いろんなことを教えていただきました。
「あー、まよったら相談する人が、またひとりふえた」と感じることができて、ほんとうにうれしく思っています。
あーちゃんに、山下さん。ふっくんと同じ、アトピーになやんだ方たち。その方たちが、ふっくんによりそい、私の迷いや悩みにつきあってくれる。「同病相哀れむ」なんて、言葉があるけれど、そんなんじゃない。「同病相たすけあう」ですよね(って、ふっくんは、かれらのはげみには、なっていないかもしれないけれど(笑))。でも、こうして声をかけてもらって、はげましてもらったことは、彼の記憶にのこりつづけるとおもいます。そして、いつか必ず、誰かほかの人に同じことをかえしてくれるはず。
誰かに助けてもらえるって信じられることが、ほんとうに心のおちつきをとりもどさせますよね。それができるのが、現在、なぜピアであって、医療者ではないのか…。これは、アトピー界隈だけの問題なのか、それとも疾病全般に該当する問題なのか…。こんなことも、また考えていきたいともおもいます。

でも、でも、みなさん、ほんとうにありがとうございます。すくわれています。
すてきな夜を!

2010年10月20日水曜日

小児科のお医者さん

2010年10月20日(水)
<いよいよ、小児科にいってみることに>
いよいよ、おークリニックのおー先生のところにいってみます。
「ステロイドやめてみます。いざというときに力になってくれますか?」とたのみにいくだけって、どうなの…と躊躇していましたが…。
でも「いざ」というときがほんとにきてしまったとき、右往左往するのは避けたい…。

でも、うまく説明できるかしら。ただでさえこみあう診察室。
「ステロイドやめようとおもってます」「そうなの。でも、おかあさん、そんなにこわがる必要はないのよ…」的に、ステロイドの説明がはじまってしまったらアウトかも…。
そんなことをおもって、こんな手紙をかいてみました。

<小児科医への手紙>
【おねがい】
ステロイドをつかわないで、アトピーとつきあいたいとおもいます。
感染症や重症化が心配です。お力をかしてくださるでしょうか。

【ステロイドをやめるにあたり】
以下の本をはじめ、さまざまな情報源にあたりました。(本・論文・当事者のブログなど)
佐藤健二『患者に学んだ成人型アトピー治療―脱ステロイド・脱保湿療法』柘植書房2008年
深谷元継『ステロイド依存―ステロイドを止めたいアトピー性皮膚炎患者のために』柘植書房1999年
安藤直子『アトピー性皮膚炎 患者1000人の証言』子どもの未来社2008 年

【経過】
☆ステロイドと保湿をやめてから1ヶ月がたちます。
 初日~6日め:どんどんきれいになっていきました。
7日~8日め:体中が真っ赤、まぶたもはれあがり、くるったように身体をかきむしるようになりました。夜中にも、絶叫しておきるほど、かゆかったようです。
9日~14日め:皮膚から赤みがひき、背中はすべすべに。顔はこふきいものようでしたが、全体的におちついていきました。膝は、しみだしたリンパ液のため、ぐじゅぐじゅでした。
15日~25日め:どこもかしこも、「乾燥」して、ぱりぱりでしたが、かゆみはおちつき、本人もかなり満足していました。
25日~  :ふたたび、膝下が、じゅくじゅくしてきました。

☆ここ2年間つかっていた薬
1日2回の飲み薬:抗アレルギー剤のオキロット
ステロイド:顔用にロコイド、まぶた用にプレドニン、体用はリドメックスが常用。
ひどいときは、アンテベートその上から亜鉛華軟膏をぬってリント布でおおう。
頭には、リドメックスローション
保湿剤:ヒルドイドローション
その他、耳鼻科で
鼻づまりに : 小児用フルナーゼ
結膜炎に : フルメトロン

【来院した理由】
一度、「セカンドオピニオンを」と、こちらにうかがいました。「この程度でそんなステロイドつかわなくても」とおっしゃっていただき、こころづよかったのですが…。
こちらの病院はいつもこんでいて、仕事がえりに通院するには、躊躇がありました。また当時は、「強いステロイドをささっとつかって、はやめにきりあげる方が効果がある」とする医師のホームページもたくさんあり、当時かよっていた皮膚科医の方針とのあいだでまよってもいました。
今回、受診にあたり、ネットでもあちこちの病院を検索しました。が、アスペルガーの長男が頭痛をうったえたとき、親身になって息子の話をきこうとしてくださった先生なら、ステロイドをやめてみたいという話にも耳を傾けてくださるのではないかと考えました。
もし、むりであれば、率直におっしゃってください。ご自身の治療方針とことなる治療を希望する患者をうけいれることは、リスクが高いであろうことは予測がつきます。うらんだりはしません。

<はたして、お医者さんの反応は!?>
う〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん。

【てみじかな結果報告】
まずは、結論からかきます。
手紙:持参してよかったです。話がはやかった。
反応:「あーそうなの」とかるくあつかわれました。
結果:治療として全身に、おもてとうら、2分ずつ、紫外線放射
投薬:かゆみどめとして抗アレルギー剤(ゼスラン)と、化膿止めにと抗生物質(フロモックス)整腸剤(ビオフェルミン)いり
感想:個人的には、この人、かなり好き。でも…医者として…どうなの?

さて、よろしければ、具体的なやりとりもよんでください。

【治療方針をめぐる攻防】(お=おー先生 ぴ=ぴーふけ)
お「で、ステロイドつかいたくないと。この佐藤先生って、まえに名市大にいて大阪にうつられた先生よね。深谷先生は国立病院にいた人。うん、この人たち、こういう主張してますよね。でも、どうなのかしら? 保湿ぐらいしたら?」
ぴ「一緒にやめるのが重要だと、かれらはいっています」
お「うーん、とにかくみせて」ふっくんの足をみて「うわっ、ひどい! これ、貨幣状湿疹になっちゃってるじゃないの。やっぱり、おくすりつかわないのは、よくないんじゃないの?」
ぴ「ステロイドをつかっていた、8月から、こうです。よくなったほうです」
お「うーん。たしかにねー、わたし、こどもにアンテベートつかうなんてよくないとおもうし、顔にロコイドって…もっといいくすりあるのよ」
ぴ「プロトピックですか?」
お「よくしってるわね。あれ、いいらしいわよ」
ぴ「でも、かなり顔がひりひり痛いそうです。使用していた知人をしっていますが、よくは言っていませんでした。彼女たちは、結局、脱ステ・脱保湿を選択し、ステロイドやプロトピックをつかっているころより、状態がいいそうです」
お「でも、とにかく、これ足はひどいわよ。リドメックスぬって、亜鉛華軟膏でおおうとか…(手紙をみて)あっ、これ前のお医者さんでも、やってたのね。でも、保湿ぐらいしないと…。しってる? ほら、このあたり、ひびわれてるでしょ? こっからね、アレルゲンがなかに浸透するんですって。信じない? パンづくりが好きなおかーさんが、小麦粉とばしたりするじゃない。で、このわれめから、侵入してアトピーをおこす。学会で、そんなこと発表してた人、いたわよ」
ふ「おかーさんが、パンなんか毎日つくってるのが、わるいんじゃん!」
お「おかーさん、毎日、そんなことしてるの? まー、小麦粉だけじゃなくてね、ダニとかほこりも、侵入するんだってよ」
(あのー。学会発表は、発表するだけなら、学会員ならだれてもできるんじゃないですか?ただしい説とは、かぎらないとおもいかすが…。それに、アレルゲンは関係ないっていってる人もいるし、それ、どう説明します?)とおもいましたが、無言でにっこり。
お「とにかく、なにもしたくない。じゃー、わたしはすることないじゃない。なんのために、うちにきたの?」
ぴ「感染症などになったとき、たすけていただきたいとおもいました。いまでは、ありません」
お「感染症ね、そりゃたいへんよ。このじゅくじゅく、体液がにじみでてるでしょ。これタンパク質。タンパク質に雑菌がつくと菌が繁殖するでしょ。で、それが、全身にまわったら、たいへんよ。そうね、じゃー、抗生物質をまずは、内服してもらいましょうか」
ぴ「いま、とびひになったり、毛膿炎になったりしてませんよね」
お「ほんと、よくしってるわねー。まー、そうなんだけど、予防になるから」
(あのー。抗生物質って予防になるんですか!? まー、でも、いちいち反論するのも…。もらっておけば、こんどとびひになったとき、のんでもいいか)とだまっていると…
お「あと、かゆみどめものみましょうよ。だって、かわいそうよ。かいちゃだめとか。おかーさんには、わからないでしょうけど」
ぴ「だめとはいってないんですよ」
お「あー、佐藤先生は、かいてもいい派でしたよね。だったら、なおさら、抗アレルギー剤、のみましょうよ」
ぴ「はい…でも、ここ3年は、のみつづけたんですよ。でも、のんでない1ヶ月とそんなにちがうかどうかは…」
お「でも、いいじゃない。きやすめにだって。かゆくてかわいそうっていうより、こどもだって、これのんでかゆくないっておもえば、たすかるでしょ。じゃー、そうだ。紫外線療法はどう? これなら、ステロイドなし。たしか、ステロイドつかわないお医者さんのなかにも、紫外線療法してる人いたじゃない」
ぴ「います」

【最後の本音トーク】
お「ね、じゃあ、しましょうよ…。うーん…自然治癒力ねー。たしかにねー、わたしもね、若いとき、顔ががさがさになって、お年頃でしょ、効果な化粧品ぬりたくったわよ。でも、ぜんぜんよくならない。ワセリンもためしたけど、べたべた。もう、やんなっちゃって、3日ぐらいほっておいたの」このへんから、口調がどんどんはやくなりはじめました。
「でね、いつのまにか、お肌しっとり。うれしかった〜。たしかに、なにもしなければ、脂がにじみでてくるって、あれは実感した。ほんと、ともだちにきかれたら、「医者がなにゆってんのって笑われそうだけど…」なんて言いながら、「なにもぬるな」ってすすめるわよ。だから、個人的にはね、あなたの気持ち、よくわかるの。それを主張するお医者さんは一理ある。でも、患者さんにはすすめられない。わたしたち、開業医よ。そんな「自然治癒力でどうにかなります」っていっちゃったら、どーするのよ。まず、ガイドラインにそってないことで、なにかあったときに問題になっちゃう。それに、現実問題として、ステロイドもつかわない。飲み薬もいらない。プロトピックもだめ。そんなことしてたら、忙しいだけで、つぶれちゃうわよ」
ここで…いつも、後ろでキラリと目をひからせているおー先生の長年のパートナーといったかんじの看護士さんが、先生の肩をたたきました。そして、わたしに言いました。
「わかりました。とにかく、ステロイドはぬりません。内服薬はだしますので、のんでください。紫外線治療をあちらでおこないますので、看護士の指示に従ってください。それから、このお書きになったものは、お持ち帰りください」
ぴ「あの、それ、カルテにはっておいてください」
「必要ありません。では、次の方もいらっしゃいますので」
おー先生のほうをみると、もう「自然治癒力」の話をしていたときのような明るい表情はきえていました…。でも、顔はパソコンにむいていましたが「おかーさん、彼には、ステロイドなし、ためしてみましょう。協力します。ときどき、みせにきてください」とはいってくれました。
わたしは、両手をあわせて、「すみません。お手数かけます。ありがとうございます」と、診察室をでました。

【というわけで…】
ふっくんは、紫外線療法をうけ、薬局にはよらずにいこうかとおもったものの、ふっくんが「あそこの薬局、たのしいからいこーよー」というので(いくと、こどもには、おもちゃのプレゼントがあるうえに、絵本・漫画がそろっています)、本音トークを全開してくれたおー先生の顔をたてるためにも、よることにしました。

しかし、この先、どうしよう。あのおー先生が、いやあの「やりて」看護士さんが、ステロイドつかわない治療に関心がないのは明白です。おー先生はともかく、彼女のほうは、手紙をのぞきんこんで、露骨にいやそうな顔をしていましたから…。これまでも、あそこの病院では、なにかと、先生は彼女に、「ねー、どうしよう」「どうおもう?」ときいています。
次回、方針がかわっていないとも、かぎらないし…。

おー先生が、「協力するね」といってくれたにもかかわらず、私の虚脱感はどこから…。とおもっていましたが、たぶん、それおー先生が、脱ステロイドにそれほど関心をもってくれなかったせい。いや、「しっているけど、その問題にはこれ以上ふみこみたくない」という彼女の気持ちが、いたいほどつたわってきたからだとおもいます。
開業医の立場では、むずかしいのでしょう。

今日の治療点数 初診料:270点、処方せん料:68点 紫外線:350点
たしかに、薬も紫外線もことわったら、医者はあがったりだ…。
「脱ステ・脱保湿」は、開業医にとっては、ありがたくない治療法ではありますよね…。


<その夜、ふっくんは…>
ちなみに、ふっくんは、もらってきた薬はみむきもせず、ひたすらひっくんに「きょーさー、サングラスかけたんだよ。ねー、おかーさん」と、紫外線療法のときにしたサングラス体験を自慢していました。
そういえば、お医者さんには「うわっ、ひど」っていわれちゃったけど、気づけばまた耳切れがなおっているし、耳の中をかゆがることもない(8月頃は、耳の穴の中もかゆがって、医者に「めんぼうにロコイドつけて、ぬっといて」っていわれてました)。
夜中も、そんなにばりばり掻いていません。
「波」というけれど、ステロイドをやめてひどかったのは、いまのところ、2回。
やめて1週間目の夜中の絶叫(これは2日間、かきむしっていました)。そして、1ヶ月後のおととい(でも、これは1日で終了)…。そのほかの日は、おちついている気がするけれど…

あとは、「きょうはさー、いつも包帯まきなおしてくれる、くー先生、おやすみだったんだよね。で、ほかの先生は、わかってくれないんだよ。テープを足に直接つけないで、ガーゼと包帯してるって、説明してんのに、ぜーんぜん、きいてない。こどもだとおもって、ばかにするのは、よくないよねー、おかーさん」
「いっ、いや…先生たち、ばかにはしてないとおもうけど、どこも固定しないで、包帯するってけっこうむずかしいのは、たしかなんだよね」
「えっ、固定ってなに?、固定」
(しまったー、質問攻めにあう〜〜)「えっと、うごかない場所をひとつつくること。さて、えっと、足マッサーして、ねようよ〜」
「あしたは、くー先生、くるといいな〜」そう言いながら、今日は、就寝。

2010年10月19日火曜日

脱ステ+波

2010年10月19日(火)
<その後の経過…>
保育園がえり、
「おかーさん、またズボンが、あしにくっついて、痛い!」とふっくんが怒っています。
が〜〜〜ん。
また、じゅくじゅくに逆もどりですか…。

でも、ふっくんには、「あーほんと、じゃー、ズボンがかちかちになって、いたかったね。たいへんだったでしょう。でも、大丈夫。みんな、そうやってよくなっていくから」とにっこり。

家にかえって、また、食事つくるあいまに、本をひっくりかえし、経過を確認。
なんとタイムリーに、「きのうのブログ、よんだ。胸がいたいよ〜」って、あーちゃんが「脱ステ+波の検索結果。ここに、いろいろあるよ」とメールをくれました。
クリックしてみると、「これがしりたかった〜」の連続。

わたしは、これまで「脱ステロイド+経過」で検索していて、つぎつぎクリック。「その話じゃないんですけど…」的なおもいもしていました。
なのにこれは、いままでみたことのあるブログもあるのに、話題が限定されている!
これって、ある意味「業界用語」、つうじゃなきゃ、正確な検索もできないってことですよね…。

「アトピー検索用辞典」とかつくったら、アトピー当事者、たすかるのではないでしょうか。
わたしも「ステロイド やめる」で検索していた頃にくらべたら、格段に「業界用語通」になった気はしますが(笑)。
1ヶ月前はしらなかった言葉がいっぱいです。
ステロイドだけでも、「脱ステ」「ステロイド忌避」「嫌ステロイド」「ステロイドの真実」「ステロイド副作用」「ステロイド酒さ(=酒さ様皮膚炎)」「ステロイドフォビア」「ステロイド依存」…。
壮観ですね。

そうそう、つくるなら、「でもと」もぜひ、記したい!! 
医者・当事者・アトピービジネス従事者、この3者では、基本的に造語センスが異なる気がします…。むろん、言葉はつねに、それだけでなく、命名した人の思想と深く関連しているわけで…。
(でも、「でもと」調査は、きっとたいへんですよね…うん)

でもでも、医者のつけた「掻破依存症」なんて、アトピー患者フォビアのにおいがぷんぷん。
患者への責任転嫁っぽい…。自傷行為としての掻破がないとはいえないとおもいますが、おおくのアトピー患者さんたちは、どうしようもなくかゆくて、かいちゃいけないってがまんして、ときに自己嫌悪におちいりながら、それでも掻いてしまって、結果的に皮膚がやぶれてしまっているのではないでしょうか…。
もし私がそんなときに医者から、「掻破依存症です」なんて、いわれたら…。ほんとに悲しくて、怒りでいっぱいになるとおもいます。
そもそも、自傷行為としてやっていたとしても、ステロイドはホルモンだから、精神状態がゆれやすくなるのでは…くすりの副作用については、「でもと」がたしかそうなページは「ステロイド」というくくりではなく、それぞれ「リドメックス」とか「アンテベート」などで検索するしかなく、副作用について体系的にわかりにくいのですが…。個別にみても、内服の副作用には、情緒不安、うつなんかも記載されています。(これ、どこかに論文ないかしらと、さがしてみましたが、まださがせていません)。

なぜに、こんなにいろいろな言葉ができるのか…それは、なにを意味するのか…。そんなことをかんがえるとき、こんな本がおすすめです。
ケネス・J・ガーゲン『あなたへの社会構成主義』ナカニシヤ出版、2004年
「そんなん、よんどれるか~」という人には、このブログを! 
hituziのブログじゃがー

いや、ふっくんの話でした…。

<おふろあがり>
今日も、みつめていました。自分の足。そして、「おかーさん、写真とろ」と自分からやってきました。
「こっちは、じゅくじゅくになっちゃったんだよねー。でも、反対側はすっごくきれいになったもんね。だから、写真とろうよ」って。
声が、いつもより、明るい。高い。ふっくんの「自分はよくなっていると思いたい!」という気持ちが痛いほど、つたわってきました。
ふっくん、よくやってるよね。ほんと、えらいとおもいます。
またまた、じゅくじゅく化した右足
赤いぶつぶつがいっぱいの手足。かゆそう。

2010年10月18日月曜日

ぶりかえし…

2010年10月18日(月)
<夜中の絶叫…ふたたび>
明け方、「おが~~。おがーさーん!!」と叫ぶ声で目がさめました。
(うわ~、またきたか…)わたしは、ふらふら立ち上がってこども部屋へ。
「ふっくん、大丈夫?おかーさん、きたよ」
ふっくんが、泣いてだきついてきた、その足下で
「おかーさ~ん」ともう一つの泣き声が。
「みっくん? ちょっとまってね。いま、ふっくんが…」
「おしっこが~~でちゃったよ〜〜〜〜。うわ〜〜〜ん」
「ええっ! ちょっとごめん。電気つけるね」
「うわっ、みっくん、なんで、髪の毛までぬれてんの!?」
どうやら、みっくん、布団と床のさかいめにねてたらしく…。敷き布団・かけ布団はもちろん、床にもおしっこの水たまりが…そこに頭がおっこちていたらしい…。
「ちょっとまってね。おかーさん、シャワーの用意してくるから。ふっくん、わるい。ひっくんのとこに異動してて」
おしっこときいて、ふっくんもあわてて、ひっくんのとなりにねます。
シャワーをだしにいって、それから、シーツをはがして、みっくんと一緒におふろへ。ざざっと洗って、「背中からかけてあったまっててよ」といいのこし、とりあえず、かけぶとんと敷き布団を夜中だけど、ベランダにだして、あたらしい布団をひとくみ日敷いて、またみっくんのところへ。パジャマをきせて、洗濯機をまわして、部屋にもどると…。
ひっくん、コロコロコミックよんでました…。おいっ!! 朝の3時半なんですけど(爆)
ふー。ひっくん、ねるときにマンガは必需品。ちっちゃいころは絵本だったのに、いつからかマンガ。で、ねる寸前まで読み、朝おきたら一番にマンガを手にします。夜中でも明るいときは、マンガをよまないと損した気分になるわけですか? やっぱ…へん(笑)。
「もう1回、ねよ~」と声をかけて、みっくんと布団にはいると…。
ばりぼり、ばりぼり…音がします。(うわ~。ふっくん、ねてなかったんだ~)とちょっと愕然。
「おかーさん! かゆいでしょ!!」声がいらだっています。あっちをばりばり。こっちをぼりぼり。
脱ステして、ちょうど一ヶ月。「こんなくらいのかゆさだったら、いいんちゃうん」とダンくんがいったその日に、これ…。
がさがさの手足をなぜながら、両足をあたためながら、またまたせつなくなってきました。
こんなときは、おわりがないような気がします…。
でも、15分くらいしたら、ふっくん、すーっと眠っていきました。

アトピーは精神状態に左右されるとよく言います。
じつは、ふっくんにとって、みっくんがくる週末はなやましい…。一週間あわなかったみっくんに、ひっくんはなにかとやさしい。むろん、ふっくんとて、「あした、みっくんくるから、このクッキーとっといてあげよ~」など、みっくんがくるのを楽しみにしています。が…。それをひっくんにされるのは、いやなよう。とられちゃう気がするんでしょうね。
週末は、「ひっくんは、みっくんの味方ばっかりして、ふっくんを邪魔にする!」と泣くことが何度も。実際は、ひっくんとふっくんが「みっくんには、まだムリ」とみっくんをはずしていることもあれば、自分のものをさわられるのを極端に嫌うひっくんに怒り、「ひっくんのばーか。あっちいってよ」とひっくんをはずすこともある。
でも、ふっくんの主観的には、「自分ばっかり…」かも。また、みっくんが、「おかーさん」とべたべたくっつくので、それをみるのも、いやなよう…。
夏休みなんかで、長期間一緒にいれば、なんともないのですが…。
ふっくんの、かゆみの悪化は、ストレス!?
だったら、いいような、こまるような…。

<おふろあがり>
さて、おふろあがり、ふっくんがひとりでごそごそしていました。(また、なにやってんだか)とそっとのぞきこむと…。
パジャマのズボンのすそをあげたり、おろしたり。そして、ちーさな声で「あ〜、きれいな足」「うわっ、ここだめ」「わー、ここ、きれー」とやっていたんです…。
泣けました。やっぱり、すっごく、すっごく、気にしてるんだ〜〜〜〜〜。ごめんね。ごめんね。

気をとりなおして、「なにやってんの? ふっくん」と声をかけました。
「あ−、おかーさん。みてみて。これだと、きれいでしょ。でも、ズボンあげると、ひどいんだよ〜。かゆいし。ここも、ここも」つぎつぎみせて、私にさわらせます。
「ふっくんのはだ、よくやってるね。えらいね。いっしょうけんめい、ふっくんのこと、まもってくれてるんだねー」
「それって、ぼくがやってるってことでしょ」
「うん。でも、そうでもないみたい。肌も、ちゃんと考えることができるんだって。このまえ読んだ本にかいてあった。ふっくんの肌は、人一倍かしこいから、いやなものにさわったりすると「やめて〜〜」って、ざわざわしちゃうんだよ」
「そうなの?ぼくって、かしこいの?」
「うん。そう。かしこいの。丈夫な肌になるってことは、ほんとうはちょっと鈍感になるってことなんだよ。かしこすぎるから、つかれるんだよ。まー、そのうち、肌もつかれて、さぼりかたおぼえれば、かゆくなくなるかも」
「おーい、ひっく〜ん。ねーねー、すごいよ。ぼくの肌、ちゃんとかんがえてるんだって。だから、きらいなものにさわったりすると、かゆくなるんだって〜」
なんか、本人うれしそう。これも、傳田光洋の『第三の脳』をよんでおいたおかげだ! すすめてくれたお二方、ありがとうございます!(ちょっと、説明ちがうけど。まー、おおきくなってから、自分で確認してください(笑))

とゆーわけで、こんばんも、ばりぼりやっていましたが、意外にすんなり「おかーさん、すき〜」といいながらねむりました。
ふっくんが、めずらしい!(笑) でも、うれしい!

なお、ふっくんの状態は…肘のうちがわ、ひざのうちがわが、びっしりあせも状態です。いえ、あせもより、もうすこしおおきな赤い点々。上部がけずれて、浸出液が、ふたたび…。ひざも、またじくじくしてきました。
たしかに、ふっくんが、パジャマでかくしたくなるはず…。

2010年10月17日日曜日

「きれいだね」という言葉

2010年10月17日(日)
<アイスノン>
今日、お昼過ぎ、だだだーっと階段をかけおりる音。なにかとおもったら、ふっくんが疾走していました。
(なにしてるんだ?)とみていると…。
冷凍庫をあけ、なにかをいれました。そのあとタオルを手に洗面所へ。
(あ〜〜〜)
ふっくん、布団のうえにおきざりにしていたアイスノンをいれにきていたのであります。
もともと、暑い日はアイスノンとともにねるのは、私が小さい頃からの習慣。だから、うちにはアイスノンが5つあります。
最近のは、どこのメーカーのもの(って、ほんとはアイスノンは、どこかの商標!?)も、やわらか。でも、なんだかむかしより、冷たい時間がみじかいような…。
そのせいか、ふっくんは、アイスノンより、クール宅急便にはいっていたアイスノン大のおおきな保冷剤がおきにいり。
カチンコチンで、いたそうですが、そのかたさと、朝までつめたいところが、お気に入りの秘密。
あれを、凍らせるのをわすれるのは、彼にとって死活問題みたい(爆)。
たまに、わすれて、ふつーのアイスノンだと、こころなしか涙目だし…。
でも、アイスノンにかぎっては、「なんで、おかーさん、しまっといてくれないの!」とおこったことは、一度もなし…。
(まー、ほかのは、あるからか?)
きょうは、気づいてよかったよね。

<きれい>
さてさて、こどもがあつまれば、さっきまでぎゃはぎゃは笑っていたのに、つぎの瞬間、険悪バトルはおおいもの…。
うちも例外ではありませんが、とくにふっくん手がはやい。気に入らないと、大声あげて、つかみかかりにいきます。しかも、おもに顔。
おかげで、ひっくんとみっくんの顔には、ちいさなかすりキズのあとが、いっぱい。
今日も、みっくんが「おかーさーん、ふっくんが、顔つかんだ〜」と泣いてきます。
「もう! みっくんの顔、キズだらけじゃない! きれいな顔してるの、ふっくんだけでしょ!」とおこりはじめると…。
ふっくんが、えへっと笑いました。
「???」なんで?と、周囲をみわたすと、ひっくんと目があいました。
「ふっくん、自分の顔をほめられたって勘違いしてんじゃないの?」
「えっ、そうなの!?」
ふっくん、ちょっとほほ赤らめて、うつむいて…それから爆笑。
うわ〜〜っ。超ポジティブシンキング。
いま、ほめてないって、叱ってるってば(爆)。

でも、かおも、実際は、かなりかさかさ、あいかわらずのこふきいも。耳ぎれもまた再発…。道のりは、とおいかも。
ほんとは、ふっくん、どうおもっているのかしら。
3きょうだいで、いちばん「服装」や「髪型」にうるさいのは、ふっくん。一番かがみをみているのも、またふっくんです。
ほんとは、ほんとは、こっそり気にしているのかも…。
そいうえば…このまえ、うぎゃうぎゃしているときに、「あ~、ふっくん赤ちゃんだ~。赤ちゃ~ん、おかあさんのおなかにもどりますか?」と言ってみたら、
「うん。もどりたい」
こんな返事がかえってくるとは思わず、わたしは、しどろもどろ。「えっ、ほんとに? なんで?」
「だって…。うまれかわりたい…。うまれかわって、ひっくんになりたい」
「え~~~~~っ!」(ひっくんって、ひっくんだよ*。こんな社交的で器用なふっくんが、ひっくんになりたい!?)私、プチパニック。
「なんで、ひっくん?」ときいてしまいました。
「だって、ひっくん、かっこいいもん。顔とか、ほかにも…」
これにも、びっくり。でも、顔は好きずき。おじいちゃんやおばあちゃん、親戚も、「ひっくん派」もいれば、「ふっくん派」も「みっくん派」もいます。
このときは、「人間、ないものねだりだからね~」なんて、笑っておわっちゃったけど、でも、もしかしたら、ほんとは「顔」のことじゃなかったのかも…。ふっくん、ほんとは、ひっくんみたいな日焼けしたすべすべお肌にあこがれていたのでは…。

だからこそ、「きれい」って言葉に人一倍、反応するのか…。
「ふっくん、きれになったね」「かわいいね」って、毎日毎日、たくさん言おうって思いました。

*なお…ひっくんは、すばらしいです。が、一般受けする人じゃない…。ふっくんは、いつでも・どこでも・だれとでも、すぐに関係つくれて…。どちらかというとひっくんタイプの私は、ふっくんがうらやましいことも、たくさんあるのです。

2010年10月16日土曜日

ステロイド離脱と…脱線してふたたび「性」

2010年10月16日(土)
<ステロイド離脱への道>
きょうは、ふっくんの保育園は運動会。
年長さんとして、ちっちゃい子たちのお手伝いをしているみんな。
「かっこいい!」「おおきくなった!」
ふっくんも、なんだかおちついたな〜と、感慨にひたっていましたが…。
いや、このおちついてみえるのは、掻いてないから!?
そういえば、ときどき、ふくらはぎや手をかいているけど、でも前みたいに、「ぐわ〜〜〜っ」とかんじで、かきむしってない。
去年の運動会は、すわっていても、周りの子たちと話しながら、あっちをばりばり・こっちをばりばり。
たっているときも、足の甲を反対側の足でこすってみたり。しゃかんでいるときも、あたまや首をぼりぼり。


ダンくんが、スカイプであーちゃんにさっそく報告。
「すごい! きれいになってる。さすが、こども!!」と感嘆の声。
ふとみると、ダンくんのうしろから、みっくんがのぞきこんでいました。
「や、この人、ちがいますから…(笑)」
「そっくりすぎや〜〜!!」とあーちゃん、逆ギレ(爆)。
「おーい、ふっくーん。あーちゃんが、かおみたいって−」
よろこんではしっていくふっくん。
さてさて、あーちゃん先生の診断は…。
「うん。よくなってる。けど、このまま、おちつきはしないよ。これから、皮膚が、がさがさはがれおちるときかくるとおもう。それが、いつかはわかんないけど…。でも、それがくれば、ほんとに、ステロイド離脱完成だから。まー、でも、そういう人がおおいってだけで、必ずしもそうじゃないとこが、難しいんだよね〜」

うん。きっと、あーちゃんの脱ステも、ふっくんの脱ステも、そのほか、おおくのブログのみなさんの脱ステも、それぞれにているけど、同じじゃない。普遍化できないところがむずかしいし、皮膚科医ばっかりせめてもしかたないところ。
だからこそ、ひとりひとりが「わたしの場合、どうなのか」と考えられる材料が必要じゃないかとおもいます。
「病気のこと、勉強してくる患者は、うっとうしい」なんてお医者さんがいることが、残念だし、かなしいですよね。
「一緒に、アトピーとつきあっていくよ」って、いってくれるお医者さんが、いれば、劇的によくならなくても、精神的に安定して、身体状況はおちつくとおもうのだけど。

「アトピーの子をもつおかーさんと気持ちを共有したい!」とはじめたこのブログ。一ヶ月たっても、あいかわらず「アトピー仲間」は、あーちゃんだけだけ(笑)。
ブログの人たちの写真も、佐藤健二先生・深谷元継先生の本も、はげみになるけど、そのときどきに、かけてもらえる言葉って、やはりありがたいです。あーちゃん先輩、これからもよろしくです。

ダンくんは「でもなー、あんなにおちついとんやったら、このままでもいい気がしてきた。たしかに腕も足も、がさがさでキズだらけ。まえより見た目は、わるいけどな。でも、皮膚がいっけんすべすべしとっても、まえみたいに「かゆみ」にとらわれてんのは、本人もつらかったとおもうわ。ステロイドやめるて、どーゆーこっちゃとおもってたけど、よかったんちゃうん」

脱ステ一ヶ月にして、ダンくん路線変更。よかった。
いや、もちろん、わたしたちは、しょっちゅう「それ、ちがうで」とケンカしてますが、でも子育て方針は、大枠で一緒じゃないと、お互いつかれるし、それにまきこまれる子どももたいへん…。
でも、ダンくん、脱ステに関しては、しぶい顔しつつも、黙ってみていてくれて、ありがとう。
もし、反対の立場だったら、わたしは大騒ぎしてたとおもいます。


<脱線ではありましたが…包茎ねた>
おもわぬ反響がおおきかった包茎ねた。
このまえの医者の「障害者差別」の話といい、こんどの「包茎」といい、なんかアトピー以外の話題に、よりくいついてくれる知人たち(笑)…。

「そういえば、うちの子、むけてんのかしら」「だんなは、どーしてたの?」とわたしの知人たちは気になったそうです。
でも、「だんなさん」にたずねても、はっきりいわない人がおおかったよう。
「わすれたのか、てれくさいのか…。でも、わたしたちがおもっているより、男の人にとってペニスの話は、デリケートらしいよ」。
「でも、うちのだんなは、ステロイドで皮をのばす話、しってたって〜」とか。
「包茎手術でえらいめにあった友人の話、おしてくれた」とか。
なんか、どこの家の「だんなさん」も、自分以外のことになると饒舌らしい…。
たしかにね〜。「猥談はしても、セックス系の自慢はしても、性にかんする悩みは相談しない」って、男性っぽいです。
不自由ですね…。
うちの息子たちは、どうなるのかしら…。下ネタついでに、自分の悩みも相談できて、なおかつ後日ネタにして笑えるぐらいになってくれると、生きやすいだろうなーとおもいますが、親の希望どおりにならないのが、こども…。
まー、自分で悪戦苦闘して、がんばってください。

<もっと、脱線。セックスねた(すみません!)>
「ほんと、セックスの話って、こっちは切実でも嫌う人おおいよね。あれ、なんでかな〜」とメールをくれた人も。
最近読んだ本に、長谷川まり子『がん患者のセックス』(光文社、2010年)があります。「最後にふれあいたいな〜」とおもいつつ、お医者さんに「セックスして、大丈夫ですか?」ときけなくて、相手に負担をかけることを恐れて、そのまま相手が亡くなってしまった人の話や、お医者さんに「なにきいてんの?」的な扱いされて、二度ときけなかった人の話など、読んでいて、つらくなりました。
ホワイトハンズというNPOがあります。障害をもつ人の健康を、性的な面でも補助したいと、射精の介護をはじめ受精介護など、をはじめた団体です。
このモデルはオランダにあり、河合香織『セックスボランティア』(新潮社、2004年)に詳しいです。
これらの取り組みに対しては、「そんな、性にこだわらなくても」って批判もおおいようです。が、それって自分の意志でとおざけたり、ちかづいたりできるから、言えることかも。ある意味、幸せな状況にあるってことではないでしょうか。
障害があって、手がうごかせない。自分の性器もさわれない。末期がんで感染症をうつしたらこまる。さわりたいけど、キスしたいけど、感染させたら…とこわくて、うごけない…。
そんな立場にある人に、「そんな性にこだわらなくても」という意味は?
そうした「客観的批判」によって、状況をみなおす冷静さを当事者にあたえる? そういうこともあるかもしれません。
が、「客観的」というのは、ある意味「ひとごと」、つきはなされたとよけい人をおいこむかもしれませんよね。

「こどものアトピー、そのうち、なおるっていうけどね。まー、気になるなら皮膚科医でもいってみてください」と、ステロイドだしつつ、つきはなす小児科医のように!? ひとごと、無責任。むかっ。

<話題がやっと、もどりました!(笑)>

結局、問題は、「アトピー」とか「性」とか、「アスペ」とかそんなことじゃない。どれだけ、一緒にこまって、一緒にかんがえてくれるかですよね。
みんな、親身になってかんがえてほしいし、かんがえてくれる人がそばにいるとほっとする。
だから、「話題にできないこと」があると、くるしくなるし、かなしい。

私が、保育士さんのお便りになけてきたのは、いっしょにふっくんをそだててもらえる、私の子育てを、保育士さんに認めてもらえているという安心感にあったとおもいます。
あーちゃんが「秘密結社」といっていたように、私も「ステロイドやめることにしました」とおたより帳にかくのは、勇気がいりました。
「おかーさん、ステロイド、こわがらなくていいよ」って説得されたらどうしよう。「非科学的だよ」って笑われたらどうしよう。みためだけなら、どちらかというとひどくなっていくふっくんのからだをみて、「おかあさん、ひどくなってるよ。お医者さん、つれてったほうがいいよ。こわがらなくて大丈夫」とか、いわれてしまったらどうしよう…。
そんな不安がいっぱい。
でも、保育士さんはわたしの手紙をよんで、「わかった。ステロイドは副作用があるからこわいって人もいるもんね。おかあさんが、そのつもりなら、それでがんばろうね。ほかの職員にもいっておくからね」って、うけいれてくれた。
ほんとうに、ほっとしました。
保育士さんみたいなスタンスをとれる医療関係者がふえたら、私たちの生活ももっとしやすくなるかもしれません。

こんなことも、声をあげていけたらいいな〜とおもいます。

2010年10月14日木曜日

保育士さんみたいな皮膚科医がいたらうれしい

2010年10月14日(木)
<保育園のおたより帳>
ふっくんのかよう保育園には、おたより帳があります。先生と保護者のあいだのこどもをめぐる情報交換ノートです。
(これ、ときどきない保育園があるようですが…。ないとかなり不安。めんとむかうとぶっきらぼうでも、おたより帳ではすごくきめこまかく書いてくれる先生とかもいて、先生とのコミュニケーションの道具としてはばっちり。でも…わたしは文字をかくのが苦手だから、保育園の先生だったらつらいかも。ワープロとかメールつかっていいなら、はりきっちゃうけどな~。あっ、また余談でした)

で、今朝もおたより帳いれにいれようとページをひらくと…(しまった! 先生からおたりきてた。なになに?)。

「おかーさん、ふっくん、ときどきかゆそうだけど、がんばってるね。えらい。いろいろノートに書いてきてくれて、ありがとう。こっちもできるだけのことはしたいんで、また、なんでも言って。できることは、するから」という文字が…。

朝なのに、はやく行かないとまた遅刻なのに、泣けてきてこまりました…。
先生、ありがとう!! これからも、ふっくん、よろしくおねがいします。


<ステロイドと製薬会社と勉強会>
このメールをよんだ知人から、「ステロイド依存のはなし、はじめてしった! これ、たいへんじゃない。こんど勉強会ひらくことにしました」とメールをもらいました。すごいうれしいです!!
あーちゃんは、まえに「脱ステのはなしは、非科学的だっていろいろ忠告されちゃったりするから、なかなか言えない。だから、ほんと、秘密結社みたいにこそこそ当事者どうして情報交換してたな」って書いてくれたことがありました。
たしかに…私もはじめは、「脱ステなんかしらなかった! ステロイド依存なんてあるらしーよ!」と世紀の大発見をした気分。「ひろめなくちゃ」的に周囲にしゃべりまくって…。
「えっ? つかっちゃだめなの?」「こわがる必要ないってさんざん、言われてるじゃない」等々「ぴーふけ、どーしちゃったん、大丈夫?」的反応をされて…。
(これ、世間話程度じゃ、どーにもならないよ)と気づき、しゃべるのはやめて、ブログに移行したのでありました…。
勉強会、どうなるのかな~。たのしみだな~。また、報告してください!(って、ここで、たのむなって(爆))

もうひとつ…
「育児雑誌とか、健康関係の雑誌で、ステロイド擁護派VSステロイド警告派とか、特集くんでほしいよねー」なんて、メールも。わたしもそうおもいます。でも、こちらは、スポンサー関係でむずかしいかもしれませんね。

~脱線:スポンサーとしての製薬会社~

あーちゃんも、こんなふうに言っていました。(メールからの引用です)
「アメリカでステロイド依存のよりましな治療法が確立されれば、
日本にそれが輸入されるという形になるのかなぁ。
医学は自然科学だからワールドスタンダードを無視できないと思うんだけど、
難しいのはその活動を誰がになうかって問題があると思う。
『うつは心の風邪です』キャンペーンは薬を売りたい製薬会社の貢献が大きいと思うけど、
ステロイドの副作用を治すって依存患者以外の誰にも利益にならないもんね~」

ステロイドには副作用がある!なんて紙上討論、製薬会社がおこってきそうですよね…。
医学界って製薬会社にかなりお金みついでもらっていそうだし…。
(医学系の学会では、ランチョンセミナーなるものがあるそうです。セミナーの講師は、その製薬会社の製品を「医学的」に推奨する学会員の医師、で、聴衆は製薬会社から提供されるランチめあての参加者的な…。数百人分のランチぐらい、宣伝効果をかんがえれば微々たるものなのかもしれませんね。こんなことしてる業界って、ほかにあるのかしら…)

こうした製薬会社と医学の癒着については、以下の本、賛否両論ではありますが、おもしろかったです。
ハーブ・カンチスほか『精神疾患はつくられる-DSM診断の罠』日本評論社、2002年
クリストファー・レーン『乱造される心の病』河出書房、2009年

あっ、でも、こうした本をすすめるからといって、わたしは「だから、うつの薬はのまないで」とはかんがえていません。わたしも、息子も、うつの薬にはお世話になりました。
批判的なのは、「製薬会社」の経済力に依存する医学界のありかたについてであり、そうした背景をベールにつつみ「医学は科学だ!」とありがたがる人をうみつづける、社会の制度に対してです。

おもいっきり、脱線して、ごめんなさい。
人をあてにせず、自分にできる方法で、できる場所で、「NO」を発信しつづけるしかないなって気づけてよかったって話をしたかったんでした。

<ステロイドをやめてよかったこと・残念なこと>
あーちゃんが、「脱ステの思わぬ副次効果を誰かにいいたいコーナー」と題して、よかったこと・残念なことを書き送ってくれました。
よかったことは…彼女の生活に密着しているので、ちょっと紹介するのはやめて…
でもでも、「おふろあがりにらくちん」「薬をもちあるかなくてすむ」「眉毛がはえた!」「からだがかゆくなくなった」などは、ほかの脱ステした人たちと、共通する部分だとおもいます。
ふっくんは、どうおもってるかわからないけど、わたしもらくです。いま。おふろあがりやふっくんのおでかけ…。
もうちょっとしたら、やつもある日ふと気づけば、かゆくなくなってるかしら。だったらいいな♡

残念だったこととして、「からだの関節部分にのこった大きなしわ」と「色素沈着」をあげていました。
が…これって、とどのつまり「ステロイドの副作用」ってことですよね…。
そもそもステロイドをつかわなければ、大きなしわとか、色素沈着はおこらなかった可能性も…。

こういう、脱ステ経験者の「よかったこと」「残念だったこと」経験集みたいな本がでるといいですよね。それをまた「大多数が経験したこと」と、「特殊だけど、こういう経験した人もいた」みたいにわけて…。大多数の経験ばかりじゃ、少数派が不安になるし、でも、少数だけど、わたしはこっちみたいな人は、ぜったいいるはずで…。
あとぴっくの方達とか、かんたんに情報あつまるのではないかしらって、他力本願は、だめですよね。
わたしも、これから、他の人のブログとかでこんなのみつけたら、紹介していきます!

<アトピーとセックス>
そうそう、ほかの人のブログといえば…。まえに、セックスとアトピーについてかかれていたブログがいくつかありました。(さがしたけど、みつからないです!でも、まぼろしではなかったと思います)

・勃起すると、包皮がばりばり・びしびしって、われて痛い…。だから、性的に興奮しないようにきをつけている
・外陰唇もがさがさで、みられるのが苦痛。それ以上に、痛い。
・唇や乳首もひびわれてて、キスしたり、さわられたりすると痛い。
・ステロイドぬってる皮膚をなめられたりすると申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
などなど。

しらなかった…でも、リアルだ…。
いま、セックスレスがよく話題になりますが、「忙しさ」や「草食系」という問題だけではなく、アトピーでセックスレスって、きっとあると思います
。でも、アトピーに対してもスティグマを付与しがちな現代社会…そんなこと大きな声で話題にできない…。

唐突ですが、わたし、出産のとき、「子宮脱」になりました。子宮がさがって、その重みで膣が反転して外にでてくる…。いたい…グロイ…。
ついつい職場の人に言ってみたら、以外にも「私もなったことある~!」という声が。もりあがりました。はげみになりました。

アトピーによる副次的なつらさも、もっと大きな声で話し合えるといいですよね…。
だいたい、アトピーじゃなくても、セックスするとき痛い人っておおいとおもうし。原因ちがっても、対処方法はけっこう同じかも。かたれる場をつくりたいです!

<包茎とステロイド>
ながくなりましたが、もう一つ!!
セックスでおもいだしましたが、こどもの包茎「治療」にステロイドをすすめている医者がいるなんて、ご存じでしたか?
なんでも、ステロイドには皮膚をのばす作用があるので、包皮にステロイドをぬってのばしていると、「包茎」がなおる…。
もう、その医者、糾弾したいです! 深谷元継先生の本とか、佐藤健二先生の本、よんでいるのかしら…。
包皮が、ステロイド依存症になって、ゆくゆく勃起したら、ばりばり・びりびり痛いなんて、ことになったら、どー責任とるんですか!!
だいたい、「包茎」は、治療対象じゃないでしょう!
佐藤小児科のホームページにも、ステロイドと包茎の話がかかれています。下の方です。「子どもの喘息と包茎について」
岩室紳也さんという泌尿器科医は、「むきむき体操」をすすめています。こっちのほうが、ずっと健全。「包茎」に関する風評と事実についても書かれています。

「包茎手術」の黒幕については、以下がおもしろいです。
澁谷知美『平成オトコ塾-悩める男子のための全6章』筑摩書房、2009年

<ついでに…膀胱炎のはなし>
ちなみに、うちの息子たちは、おふろにはいるとき、「おちんちんの先っぽも、ちゃんとシャワーをあてて洗う」ことになっています。一度、ひっくんがたぶん膀胱炎だか尿道炎になりました。ちんちんの先が赤くなって、おしっこするのを痛がって…。
うちのおばーちゃんは昔から「痛くなったら、熱いタオルをあてるか、たらいにお湯をはって、そこで洗えば大丈夫」とおしえてくれいて、たしかに私、それでなおってきました。
なので「オトコの子もいっしょやろ」と、ちんちんの皮をちょっとからだの側にひっぱって、さきっちょをだして、シャワーをかけてみました。なおりました。
で、これがきにいったひっくん、おふろにはいるたびに、するように。むろん、弟たちにもすすめます(とゆーか、やらせる。やらないと、「きたない!」とおこる…(笑))。
そんなある日…みっくんがおもしろがって、皮をなんどもからだの側にひきよせている間に勃起!(とうぜん!?(爆))
「おっきくなった~!」とよろこんでいるうちに…「あっ!」みっくん、むけました…。
あにふたりは、「すげ~」と感嘆の声。
「ぼくも!」とふたりもチャレンジするも、「いた~~」と途中棄権。
こんなすがたがみれるのも、いまのうち。
そのうち、うえの二人は、わたしがしらないあいだに、むけちゃうんだろうな~~。
アトピーのはなしじゃなかった…。すみません。

2010年10月13日水曜日

写真とリンパドレナージュ

2010年10月13日(水)
<「この子も、がんばってる!」>
ひっくんは、パソコンが大好き。ちょっと時間があると、すぐ「おかーさんのパソコンかして」とやってきます。ひっくん専用パソコンもありますが、ネットにつなげていないところが不満らしい…。
今日も「ちょっとかして」とやっていました。
「おかーさん、きて! この子もふっくんより小さいのにがんばってるよ」
いってみると「アトピー~幼児~脱ステ」のサイトにとんでいました。
いつもは、まっさきにマリオかソニックの無料ゲームしてるのに、これまたどういうかぜのふきまわし…。

~脱線:アスペ話~
あっ、でも、最近、ADHDとか、アスペルガーとか、しらべた形跡あります。うちにあるそれ系の本も、とりあえず手にとってめくっています。で、今日も夕飯たべながら
「おかーさん、ADHDとか、アスペとか、たくさん特徴が書いてあるでしょ。あれさー、クラスの人たちのこと考えても、みんなちょっとずつ、どっかはあてはまる気がするんだよね。ってことは、ほんとは『ふつう』の人なんていないってことじゃないの?」
「だね~。『ふつう』って枠組みも、なにを『ふつう』だと思いたいかは、人によってちがうからね。そうも言えるよ」
「じゃーさー、いちいち、人のことむかついても、しょうがないよね。そういう人なんだって思ってつきあえば、いいんだ!」
(え~~~!! そこに結論いくんですか!?)とびっくり。でも、それ重要だよね。うん。
ある種のあきらめというか、「あ~○○さん、そういう人だよ」と思えば怒れないことたくさんあります。それに「そういう人だ」って思える程度には、つきあいがあるって思うと、親近感すらわいてきます。この「わりきり」って、人づきあいの基本かも。ひっくん、いいことに気づいたね。すばらしい!! カミングアウト効果!←自己弁護(爆))

あっ、おそろしく脱線…。ちがうんです、atsukiさんのブログです。
ひっくんと、ふっくんと、わたし…3人でくいいるようにみてしまいました。
途中、ふっくんが「もういい」とぷいっといってしまったので、(いやだったのかな)と画面をとじましたが、その後しばらくして、「おかーさん、さっきのみる」と。

<そこにスカイプが…>
「おかーさん!」とみっくんがはいりこんできました。
「みっく~ん!」とパソコンのまえに、みんなでならびます。
「おかーさん、きょーねー、保育園で、うんどう会の絵、かいたんだよ~」
ドキッ! じつは…運動会は先週末…。すごくたのしみにしていたのに、ダンくんは遠方に出張。わたしも1年もまえからきまっていた仕事のために行けなくて、その日はみっくん、おばあちゃん家にいたんだよね…。すごい、あれまくったよね。ごめん。言葉を失うわたしにかわって、くったくのないふっくんが
「どんな絵かいたの?」
「さて、どうしたでしょ~~~」うきゃきゃと、みっくんうれしそう。
「おーーーーーーーーーーーーーきく、ぶじん(注:じぶん)のかお、かいたの~」
「な~。みっくん、かしこいもんなー」とダンくんが画面にはいりこみます。
「むらさきいろがなかったから、おとなりのこーくんにかりたの~」
(注:運動会では、みっくんたちのクラスは紫色の帽子をかぶることになっていました)
「よかったね」とひっくん。
「うん! みっくん、いちばん、はやくかけたんだよ~」
(みっくんの自慢、そっちかよ(笑)。たしかに、顔だけなら、はやいな。でも、笑ってて、よかった~)とおもっていると、ふっくんが
「おとーさん、きょーねー、すごいこどもの写真みつけたんだよ。おくすりぬらないで、がんばってるの。ぼくより、ひどくなってるときもあるけど、それでもがんばってるんだよ!」
と興奮気味にはなしはじめました。
ひっくんも「うん、ふっくんも、できるよね」と、加勢。
(なっ、なんか泣けます…)

<「足マッサー」を全身に>
さて、みなさんのおかげで「さわる」「なぜる」ことの尊さを再認識した私。
「リンパドレナージュ」のサイトを読み直し、今宵は、ふっくんのからだ、全体にやってみることにしました。
さすがに、じゅくじゅく部分をなぜるのはむりなんで、そこはそっと上から手でおさえるだけ。
でも、顔・胸・脇から二の腕、もものつけねから、膝うらへと、
「リンパをぐるぐる→なでおろす→リンパをぐるぐる→なでおろす」をつづけてみました。
うひゃうひゃくすぐったがるところは、すぐにやめて、つぎの部分へ。
膝うらから足先と肘の内側から手の先へのマッサージが、いちばんよかったみたい(たしかに、皮膚もそこが一番ひどくて、がさがさ・ざらざらです)。
それをみていた、ひっくん「ぼくは~!」とさわぎだしました。
「もう、いつもの足マッサーはしたじゃん」といいつつ、顔と二の腕だけリンパドレナージュ(って、専門家の人からしたら、「それ、ちゃうやん」だとおもいますが(笑))。
でも、なんか、ふたりとも、しあわせそう。
ふっくん、「あの子も、きっとよくなるよ」といいながら、眠りにつきました。
おやすみ。ぐっすり、ねむってね。
atsukiさん、息子さんの写真をとりつづけるのは、つらい日もあったとおもいます。
ありがとうございます。

2010年10月12日火曜日

哀れみは いらない

2010年10月12日(火)

<“かわいそう”といいたくなるとき>
さて、今晩のふっくんは、あれています。
「おやすみなさい」をしてから、もう3回も「うぎゃ〜」とおきました。ぼりぼり掻いていますが、かゆさのあまりというのでは、ちょっとないよう。
なんだか、怒っているみたいなのです。

たしかに、また今晩も、わたしは仕事があり…。はやめに保育園におむかえにいき、おばあちゃんの家におくって、わたしは再び仕事にでかけました。
そのこと、怒っているのかな〜。でも、「おばあちゃんは、好きなおかずつくってくれるし、テレビもすきなだけみれるし、パソコンもかってにさわってもおこられない」と、ひっくんとふたり、「ラッキーだね〜」といそいそでかけたのに…。
かえってきてからも「ふっくん、また、きれいになったね」っていったら、「おとーさんもみたいかな。おかーさんのブログよんでる人も、ふっくんがよくなってるのみたら、よろこんでくれるんだよね」と、みずから写真撮影希望。
「足マッサー」のときも、ひっくんとふたりで、ぎゃはぎゃは笑って、すごく調子よかったのに…。

ふと、かえりがけのおばあちゃんの言葉をおもいだしました。
「ふっくん、ひどいわね~。いいの?ほんとにこのままで。かわいそう。ひどいよね。どうして、ふっくんだけ、こんなことになっちゃったのか…」
このエンドレスにつづきそうな「ひどいね」「かわいそう」なだれをくいとめようと、わたしは「そんなことないよ。すごいきれいになったよね」とわってはいるものの、おばあちゃんの勢いはとまりません。「どうして、そんなふうにおもえるの。だって、ひどいじゃない。かわいそうに」。
もう、これ以上ききたくない。「そいうえば、おばあちゃんのともだち、その後元気?」と話題をかえつつ、「ありがと~」とかえってきてしまいました。

もしかしたら、あのとき、わたし以上にいやな思いをしていたのは、ふっくんではなかったでしょうか。

そう思いついて、3回目に泣いて、おきたとき「ふっくんは、よくやってるね。かゆくても、自分でかいたり、アイスノンで冷やしたり、えらいよね。ふっくんは、ぜんぜん、かわいそうな子なんかじゃないよ」と、背中をなぜてみました。
ふっくん、こっくりうなづくと、からだの力がすーっとぬけていきました。そのまま、すーすーと寝息をたてます。

やっぱり、原因は「かわいそう」…。

私たちが、一般に「かわいそう」というのは、どんなときでしょう。たとえば、今日、犬がいきうめにされたニュースがながれました。私も「かわいそう!」と義憤を感じました。そのとき、一緒におもったのは、「たすけてあげたい」です。

そう、私たちが「かわいそう」とかんじるとき、それはたいてい「だから、たすけてあげたい」という気持ちとセットではないでしょうか。
むろん、この気持ちは大切です。
が、それを本人に伝えるのは、どうでしょうか。「かわいそうなんかじゃない!」という反論の仕方はよくありますが、これを使いたいとき、私たちはたいてい、「自分でなんとかできる」「みくだされたくない」と思いはしないでしょうか…。

「かわいそう」という言葉は、いわれた側の人の有能感をうばい、「あなたは、人の手をかりなければ、だめな、『無力な』存在なのだ」と宣告するのに、等しい場合があります。
反対に、「かわいそう」という言葉は、言った側の人の有能感をたかめます。「わたしは、大丈夫。助けてあげるからね」と、優位にたって慈善感情をおひろめできます。

「かわいそう」っておもうのは、いい。でも、本人にむかって「かわいそうとか、ゆうなー!」と、私は声を大にしていいたいです。

そうそう、ぴったりな題の本があります。

じゅくじゅくがなくなってきた膝下
 ジョゼフ・P・シャピロ『哀れみはいらない-全米障害者運動の軌跡』現代書館、1999年
「障害者はかわいそう」という視線が、いかに障害者から力をうばっているのか。それをはねのけてようとする障害者がどんな戦略をとり、どう権利を獲得していくのか。そんなルポルタージュです。


ひどくなった膝うら…じゅくじゅく部分も…
 あっ、せっかくのふっくんの心意気。写真をアップしなければ。






<ぞくぞく反応>
さて、金曜日の「講演した医者のばか〜」事件の反響は、まだまだつづいています。
「これって、知的障害の人への労働搾取や性的虐待の問題と、根本的に同じですよね」という意見。
「障害をもつ子をうんだおかあさんに対する自己責任論(いまどき、出生前診断できるのに、あえてうんだ、あなたが悪い的な)と同じじゃないですか!」という憤り。
「医者とか教師の仕事って、本来的に、顔をつきあわせて相手をしり、おしえ・おしえられる関係にもっていくことじゃないでしょうか。ここを省いて、一方的な指示をする医者や教師がおおいように思います。効率主義的な社会のせいでしょうか」という疑問。
どの意見も、それぞれ、個別に論じるべき、重要な論点だとおもいます。
メールをくださって、ありがとう。

「アトピー患者」のおかれた問題を、「医学」的側面からだけでなく、「障害学」や「教育学」的な観点からも、かんがえてみる。
これって、これまでなされてこなかったように思います(勉強不足かしら!?)。
でも、重要な課題だとおもいます。
メールをくださったみなさん、ほんとうに、ありがとうございます。


<自分のえらんだケアが、いちばん!>
そうそう! 
「たいへんだ。ステロイド依存のこと、ぼくの知人、しらずにつかってるとおもうな。このブログ紹介しよう」とメールをくださった方、ありがとうございます。
でも、でも、ほんと、おとなの脱ステは、すごく大変らしいですし、私もふっくんをみていても、そうおもいます。
脱ステするかしないかより、「自分のやっているケアが、自分には一番あっている」と信じられることのほうが、ずっと大切だとおもいます。
ステロイド依存のことは、もっと多くの人に知ってほしいですが、だからといって、ステロイドを使っちゃだめだとおもっているわけではありません。ステロイドがありがたいときだっていっぱいあるはずです。
ご自愛ください。

2010年10月11日月曜日

“脱ステ”のおもわぬ効用

2010年10月11日(月)
<どなる わたし…>
じつは、私、けっこうよく怒鳴ります。
うん十年いきてきて、これ、なおらないです…。
『怒りのセルフコントロール』(レッドフォード・ウィリアムズほか著、創元社、1995年)なんて本もかったことありますし、「うん、いいね~」なんて熟読・再読しましたが、あんまりかわりません。


どんなときに、どなるのか…。よくあるのは、
ひとに「はやく」ってせかされたときとか
「遅刻しそうだ!」ってときに、人がのんびりしてるとか
「どうすればいいの!?」とパニくって、「だまってよ!」とか「はやくして!!」とか、どなる…。
(ん? これって、よく考えたら相似形のはなしですね…。やっぱ、自己中なだけ!?(爆))
あっ、でも、私、パニックってとかきましたが、そうか。私は自分が「短気」なのかとおもっていたけど、私がどなるのは「パニック」のせいかも…。うん。「どうしても遅れてはだめなのか」とか「人には、それぞれペースってものがあるから」と、一息おいて考える余裕があるときは、そういえば、怒りません。
脱線しました。ふっくんの話でした。

<そのわたしが、どならない!?>
私、さいきん、朝、ふっくんに怒りません。
まえは、「保育園に行く前に、薬ぬらないと」「あ~、はやく朝ご飯たべてくれないと、薬のめないよ」なんて、いつも気分がせかせかしていました。
脱ステ・脱保湿のいま、いつのまにか抗アレルギー剤ものまなくなって、「ふっく~ん。保育園いこ~」
あさごはんたべなくても「じゃー、バナナもって車にのりなよ」的な…。
なんか、おきらく。

この連休は、連日仕事で、今朝もはやかったのですが、いつもなら「でかけるまえに、薬ぬっておかなくちゃ」と、むりやりおこすか、ねているふっくんに薬をぬって、寝起きの悪いふっくんとのうぎゃうぎゃ大騒動がくりひろげられていましたが、いまは、そっとのぞくだけ。
なんか、かなり気持ちがらくちん。

たしかに、ふっくんのからだは、「すごくよくなった」とはいえないけれど、この気もちのらくちんさは、きっとふっくんも同じじゃないかな。

ステロイドや保湿剤をつかっているころは、
「ちゃんと、ぬらないと、ひどくなっちゃうよ! でもって、また医者に怒られる!」と、いつもパニックだったような気もします。

なんか、いまのほうが、ずっと たのしい。
ステロイドにふりまわされない生活、ふっくん、一緒にめざそうね。


<パニックといえば…>
やっぱり、ひっくん。にてます…わたしと。
そのひっくん、あいかわらず「ふっくんは、からだかよわいけど、ぼくは元気。病院なんて、いらない」ってときどき言ってます。
このまえの、予期せぬカミングアウトは、彼にとってどうだったの?と、きくにきけず不思議でした。
ところが、昨日は、自分から「おかーさんのブログに、今日もひっくんでてきた? ところで、アスペルガーってなに? うちにもやたら、本あるし…。それ、ぼくのなまえ?」ときいてきました。
(なまえって、どんな意味で?)とおもったけど、そこつっこむと、話がほかにながれそう…。
いい機会だとおもって、カミングアウト第2弾にはいりました。

<アスペルガー:カミングアウトその2>
「なまえっていうか…。まー、特徴みたいなものかな」
「みんなあるの?」
「みんなはないけどさ~。でも、そそっかしい子っているじゃん、サザエさんみたいな。そういう人をADHDって名付けたり、「頑固で無口な子」をたとえば、アスペルガーってよんでみたり、漢字が苦手な子をLDっていってみたり、そんなかんじ?」
「アトピーは?」
「うーん、アトピーは行動の特徴じゃなくて、皮膚の状態の特徴だから、ちょっとちがうけど、まー、その人の特徴の一つをしめす言葉としては、おなじかも」
「そんなの名前つけて、どーするの」
「どうするってな~。どうもしないんだけどさ、まー血液型占いとか星占いみたいなもんだよ。
この血液型の人は、こんな人だからこうつきあおうとか、この星座の人はこんな人だから、こんなことに注意しようねみたなの、あるじゃん。で、血液型とか星座しっただけで、その人のこと知った気になっちゃったり。まー、それと似てるよ。「アスペの人は、こんな人。だから、こうつきあおう」みたいなね。まぁ、これは血液型や星占いなんかよりずっと正確だから、使えるけど。でも、アスペだからって、同じ人はいないわけだし。まー、ただの分類?」
「星占いとは、ちがうでしょ。あれ、あそびじゃん」
「いや、昔の人は、真剣だよ。だんだん、ほかの視点でみる人がでてきて、いまはあそびだって思う人がふえただけ。人は、むかしから分類するのが、好きなんだって。ほ乳類とか、昆虫類とかあるじゃん。あれだって、「こうやって、わけよ~」っていいはじめた人がいて、そんなの好きな人が、わらわらあつまって相談して、「じゃー、これがいいと思う人」「は~い」なんて、かんじ」
「それ、多数決ってこと!?」
「わりと…そんなかんじ」
「じゃー、ぼくにもできるじゃん」
「うん。でも、ひっくん案に賛成しようって、他の人たちが思えるような、説得力が必要だよ」
「じゃ、ぼくが、アスペルガーって人たちのなかの一人だってわかって、なにがいいの?」
「う~ん。らくな方法をみつけやすいってだけ。「なんか、かわってんな~ぼく」「なんで、かわってんのかな~」ってなやむと、つらいよね。でも「かわってるのは、アスペだから」っておもえば、それについてはなやまなくていい。で、たくさんのアスペの人が「こまったとき、こうしてきたよ」みたいなヒントをいっぱいのこしてくれてるから、「じゃー、ここから、えらぼうかな」的に、つかえる。そのくらい。それ以上でも、それ以下でもない。ぼくは、アスペじゃないとかおもうなら、研究者になって「アスペルガー」の分類をかえようって、医学界に提案してみるのも可能。時間かかるし、それがおもしろい仕事かどうかは、わかんないけど」

「…。ふっくんのアトピーも、じゃー、アトピーじゃないかもしれんの?」
「それは、わからない。アトピーかもしれないし、ステロイド依存症かもしれない。でも、皮膚がかゆくなりやすいこと、乾燥しやすいってのは、事実。それに、どう名前をつけて、どういう治療法をとるかは、医学を勉強している人がきめること。だから、かわる可能性は、いつもある」
「じゃー、医者もまちがえる?」
「こともある」
「おかあさんの説明は、ただしい?」
「『おかしい!』って怒る人もいるかも。おかしいかどうかは、きみがもっとたくさん勉強して、本をよんで、いろいろ考えて、ゆっくりきめれば、いいよ。というわけで、今日の分の勉強した?」

ひっくんは、「やったし!」と言い切って、すっと立ち上がると、「ふっく~ん、きょう、はやかったら、ねるまえにDVDみよ~」と言いながら、ふっくんたちのほうに去っていきました。
説明が、禅問答っぽかったかしら…。そいや、この話では、結局なにがアスペルガーかさっぱりわかりませんね(笑)。がんばれ、もうすぐ10才児!

おとなのかたへ…分類については、私は、これがおもしろかったです。
池田清彦『分類という思想』新潮社、1992年

2010年10月10日日曜日

バーチャル“抱擁”

10月10日(日)
<ふっくん、おかえり〜>
ふっくんが、ダンくんとかえってきました。みんなに、さっそくプレゼントをわたしてまわります。ちゃんんと、ひっくん・みっくんのこのみをつかんでいて、さすが!

さて、ふっくんは…なんとなく、きれい!?
顔は、かさかさこふきいもですが、そのこふきかたが、小さくなったので、とおめからは「なんて、色が白い子なの!!」としか、みえません(笑)。
まぶたも、もうかゆくないよう。
あの、ひどかった膝下は、出発する8日の朝から、いちだんとかわいています。まだ、うろこみたいに、皮膚がめくれているけれど、じゅくじゅくはありません。
お〜〜!

そのかわり(?)からだは、一面、赤い斑点。とくに、太もものうしろと、腕、手首から先がひどくなりました。
本人も「また、赤いとこふえちゃったよ〜」と気にしています。
が、「でも、赤いのどうしが、くっついてないでしょ。ちっちゃなかさぶたが、ぽつぽついっぱい。これは、なおるのはやいから、大丈夫」といっておきました。
いっておくというのも、へんですが、この赤い点々はこれまでも、じゅくじゅく化したことがあまりありません。貨幣状湿疹にくらべて、だんぜんOK。と、わたしは、安心しているのです。

また、かゆみのほうも…たしかに、かゆがってはいますけど、「ぐわ〜〜っ」とかきむしることも、いきなり読んでいた絵本をなげだして、かきむしることはなくなりました。
たとえば、3人でベイブレード(対戦型のコマ、けっこうはげしい)であそんでいても、そのまま、その場で、しゃべりながら、ぽりぽり手をかいたり、足をかいたりといったかんじ。「かく」ことに集中して、中断してしまうほど、かゆくはないよう。
これにも、ちょっとほっとしています。

<「だきしめ、なぜる」という行為>
さて、金曜日の「講演した医者のばか〜」事件で、またさまざまな知人にブログを紹介したわけですが…。
(ふと気づけば、読者は知人だけ…。匿名性をたもとうと、かなり注意しているのに、知人に「よんで〜」っておくるって、ちょっとなさけないとゆうか…。だめだめじゃん(爆))
「うわ〜。だめ医者〜」「実名でかいて、糾弾すれば?」的な私の期待にこたえる返事のなかにまじって…。
「ついつい、最初のページにもどって、全部よみました。よんで、涙しちゃいました。ぴーふけのきもちと、ふっくんのけなげさに…。なにもしてあげれないけど、ふたりをだきしめたいです」という主旨のメールが…。
あまりに意外で、一瞬ぼうぜんとし、そのあと、泣けてきました。そのとき、たしかにわたしの背中には、メールをくれたけーさんの手のぬくもりがあったように思います。
「だきしめる」「なぜる」という行為は、ほんとにあたたかい気持ちにさせられます。実際されていなくても、その言葉だけで、はげまされる…。
これまでも、身体的接触は、重要だとかんがえてはきましたが、今回、ブログをたちあげたことで、さまざまな人にうらづけてもらっています。

ありがとうございます。

そうそう、このメールをくれたけーさんも深谷元継先生をしっていて、退職したいきさつに心をいためていました。
けーさんの知人も、「脱ステしたい」と遠方より深谷先生をたよったひとりで、たしかにいまもかさかさしたり、かゆいときもあるけれど、ステロイドをぬっていた頃のような、継続する不快なかゆみはないとのこと。
なんだか、こうした話をきくと、ほっとします。
ふっくん、きながに脱ステ・脱保湿、つづけていこうね。

2010年10月9日土曜日

医者は、科学者ではなく技術者!?

2010年10月9日(土)
<医者は、マニュアル職人!?>
昨晩、怒りのあまり眠れず、賛同をえられそうな(笑)知人に、メールをおくりまくりました。
「それ、医者があほすぎ」「かなしいですね〜」などなどの返事をくださったみなさま、ありがとうございます。
気持ちを共有してくださって、おちつきました。

さて、その中で…「医者なんて、科学者っておもわれがちだけど、マニュアル職人だよね」とか、「ただの技術屋に期待しすぎだよ」というメールもあり…。
「うん? そうか??」「そうかも」「そうだ」と納得してしまいました。
その過程を言葉にしてみると…

医学とは…
①「いろいろな症例を収集し、その症例のなかからパターンをみつけ、その対処方法を提示する」
②「この提示されたものを反復・検証して、治療方法を確立する」
③「確立した治療方法を学習し、ひろく患者に対峙する」
この3つから、なりたっているように思います。

この仕事におもに対応する機関としては…
①が大学や研究所 : データ収集と分析を主とする「科学者」的しごと
②が大学病院や総合病院 : 臨床や治験にあたり、実験をくりかえす「研究者」的しごと
③がまちのお医者 :「治療方法」をマニュアルとしてみにつけ、治療にあたる「技術者」的なしごと。

【いいわけ・その1】
これは、あくまでイメージで、医学がこのように分業されているといいたいわけではありません。
しかし、医学とは、①→②→③のステップで成立してきた学問分野であろうし、また現在の社会構造を考えるとすれば、病院の位置づけとして、こんな分類もできるかもという想像図です。むろん、この3つのステップをつねに臨床の場でいかしている、街のお医者さんというのは、いるとおもいます。
【いいわけ・その2】
さらに、なにをもって、「科学」「研究」「技術」とわけるかというと、こころもとないですし、よりふさわしい言葉があるとおもうのですが、とりあえずここのイメージとして「あらたな発見・追求」を「科学」、「反復してデータの確実性を検証する」のを「研究」、「検証されたデータをもとに、忠実に再現する」のを「技術」とよんでみたいとおもいます。

と、いいわけを2つしたところで、本題です。

ここで、「科学」「研究」「技術」に優劣はありません。
ただし…「科学」か「研究」の段階でまちがってしまうと「技術」の段階で、おおきな「ズレ」が生じてしまうのは、たしかです。
そこで、「技術」がその「ズレ」を「科学」にもどし、「研究」しなおし、また「技術」にもどってくれば、「ズレ」はすみやかに修正され、いわゆる「科学技術の発展」につながります…。
しかし、その「ズレ」を、「科学」の場にもどさなければ、どうなるか…。
実際、医者として「技術」があれば、経営はなりたちます。「科学的態度」や「研究的態度」は、一般の患者は求めません。「症状への対処」としての「技術」をもとめて、医者をおとずれます。
それなのに、「良心的に」あるいは「センシティブ」に、「科学」に再考をもとめていたら、その再考中は「技術」を提供できなくなってしまします。これは、医者としては、脅威的な状態でしょう。
しかし、「ズレ」にめをつぶる/「なかったことにする」ことを選択すれば、自分の立場は安泰です。
「技術」がきかない患者を叱り、「自己責任だ」とおいこめば、良心もとがめずにすみます。

こうして「ズレ」を報告しない構造が形成されてしまうと、「科学」は自説が正しいと確信しつづけることになります。
おまけに、「医学界」は、数々ある業界のなかでも、縦割り社会であり、権威主義的な場です。
この「技術」が発見した「ズレ」を「科学」にもどし、「研究」するケースがあったとしても、その結果をうけつけない構造が、「医学界」にできている可能性は十分にあります。
(もっとも、「なにを病気とするか」「ある症状をどう命名するか」にかんしても、権力闘争ではあるとおもいます。たとえば、アスペルガー・高機能自閉症・広汎性発達障害…こうした「診断名」がたくさんありますが、これも…最終的には「つかった人が多い名前がのこる」よう…。かならずしも、権力闘争だけではないでしょうが、でも、自説をだしたら、それを支持してもらえるとうれしいのが、人情ですよね…)
理屈っぽくなってしまいました。
ごめんなさい。


<「平常どおり営業中」>
いや、しかし「ズレ」を報告しない、「ズレ」に目をつぶる「技術者(医者)」だけが、わるいわけでもありません。
現代社会では、「病院」「学校」といった市民の信頼を必要とする場では、「スキャンダルがないこと」「波風がたたないこと」が重要です。
「平常どおり営業中ですよ。安心してきてください」とPRする使命をおっています。
そんな場で「いままでの治療方針、まちがってました。ごめんなさい」なんてスキャンダラスなこと、できません。
病院は、患者がへるだろうし、そうすれば、経営難におちいります。
(ぜんぜん、関係ないようですが、セクハラ教員がでたとき、マスコミをとおして謝罪をした学校は、その年、入学者が激減、人気回復までに長期を要するようです。だからこそ、学校はそうした「不祥事」をひたかくしにします。ということは、「スキャンダルのないおちついた学校」とみせかけ、その実、セクハラ教員をかばい・「被害者」を沈黙させようとする学校にだまされ、こどもをおくりこんでいる可能性は高いです。「潔い謝罪」が評価される社会でなければ、いくらマスコミが「不祥事かくし」をたたいても、「不祥事をかくす」企業・学校・病院はへりませんよね)

またまた、あーちゃんがおしえてくれましたが、深谷元継医師(2chのアトピー板では、モト先生として親しまれ、尊敬されているようです)が、退職にいたる過程には、国立名古屋病院が法人化されるにあたり、脱ステでは採算がとれないことも原因の一つだったよう。
だとすると、上記のことがらがすべてあてはまってくるような…。
・ステロイドはアトピー治療に不可欠という「科学」→「研究」→「技術」として確立してきた方法に異を唱えた。
 そこで、「ふとどきなやつ」「患者を不安にさせるスキャンダラスな医者」としてバッシングにあう
・「科学」→「研究」→「技術」として確立した治療方法に、医療点数がつく医療制度になっているため、そうした制度にのっていない、患者の脱ステロイドを支持する治療方針では病院の採算がとれない。そこで、経営上の観点からも、治療方針の再考をせまられる。


なんか、考えていたら、よけいつかれてきました…。

深谷先生、おつかれさまです。でも、あーちゃんによると、先生の蓄積されたステロイド依存に関する情報発信は、アトピー患者さんたちに大きな希望をあたえているそうです。ありがとうございます。
佐藤健二先生のブログにも、「深谷元継脱ステ活動再開」を喜ばれるている記載がありました。

そのほかにも、真摯に「ステロイド依存」にむきあっているお医者さんは、すくないけどいらっしゃるようです。こちらからは、うかがいしれぬしんどさなのだとおもいます。ご自愛ください。
そうした先生方の存在に、はげまされているアトピー患者はたくさんいます。

そういえば、「日本医学界のアメリカ追従」や「EBM(根拠に基づいた医療)の僅少さ」を批判するものに、以下があります。たしかに、医学界に対する怒りではしっている部分もありますが、うなづける考察が、たくさんあります。
米山公啓『医学は科学ではない』筑摩書房、2005年



<『第三の脳』>
さて、きょうもふっくんは、遠い空で、ばりばりかきながらも、ぱたっと眠りにおちたと連絡がきました。
よかった。最後は、ほかの話題を。
タクティールケアのことを書いたら、「そうそう「さわる」って、いいんだよ」とあーちゃんが、メールをくれました。で、傳田光洋『第三の脳-皮膚から考える命・こころ・世界』(朝日出版社、2007年)をすすめられました。そのタクティールケアをすすめてくれた人も、同じ本を絶賛。というわけで、買ってみました。
おもしろかったです。
とくにカエルのはなしが!
ちょっと残酷なのですが、脳をきりとったカエルを宙にぶらさげておき、背中の一部に刺激をあたえると 後ろ足でその部分を正確にかくのだそうです! そんな実験をしている研究者がいるそうです。 だから、脳はなくても皮膚はあれこれ考えているというはなし…。
脳の組織は、皮膚の組織にかぎりなくにていて、だから皮膚は第三の脳と筆者はいうわけで、カエルのはなしは、ほんの一例ではあるのですが、強烈でした。
おもしろい本を紹介してくれて、ありがとうございます。
(もっとも、紹介してくれた方たちは、「くいつきどころは、そこちゃうやろ!」とつっこんでいるとおもいますが(笑))

おやすみなさい。

2010年10月8日金曜日

皮膚科医はアトピーがお嫌い?〜障害と差別〜

2010年10月8日(金)
<アレルギーの権威と差別意識>
きょうは、つかれました。
人間、激怒するとエネルギーを消費するのだと、つくづくおもいます。

本日は、「アレルギー」の権威とされる医師の講話をききました。
が、激怒して中座してしまいました。こんなに激しく怒り、悲しくなったのも、ひさしぶりです。

なにが怒れたのか…。
彼の話は、ぜんそくにステロイドがいかに効果的に症状を防ぐかにはじまり、アトピーのはなしにうつりました。
「アトピーは、実際、医師の指示すら守れば、かんたんに症状がおさえられるのに薬をうすくぬりすぎたり、医師の許可なくかってにやめたりするから、重症化します」と、ここで彼のスライドは、患者さんの写真にかわりました。
「これ、ひどかったんですよ。でも、ぼくのところに入院して、一週間。きれいでしょ。これ、最強のステロイドつかいました。で、退院してここでやめちゃだめなんです。まだ、ぼくがいいと言うまでは、ステロイドぬってもらわないと。しかし…」とここで彼は、うっすら笑います。
「この子、知的障害があるんですよ。薬の指示がわかってるのか、ちょっと不安。おかあさんも、やっぱり…おくれている。まっ、あれ、知的障害でしょうね。清潔感とかどうなのかと…。おふろいれるのが、やっとじゃないでしょうか。でたときに、ちゃんと拭けているのかこころもとないです。これでは、アトピーはなおりません。たぶん、薬の塗り方だって、めちゃくちゃですよ。こういう人がね、アトピーを難治化させてるわけです」
「それから、やたらステロイド嫌う人。そんなことして、とびひになったり、ほかの合併症おこして生命の危機におちいる人もいるんです。みんながかかる病気だからといって、かるく考えてはいけません。医師のもとで、きちんと治療しないと…」
まわりの人が、大きくうなずいていました。

(納得しないでよ〜)と心が悲鳴をあげます。
立ち上がって、彼を罵倒したかったです。でも、ここで彼と争っても、私は「狂信的なステロイド忌避患者」とレッテルを貼られ、「ほら、あんな人が、難治化させてるんです」とネタにされるだけ…。すくっと立って、彼と一瞬目をあわせ、きびすをかえすのが、私の精一杯の示威行為でした。

さて、彼の問題はなんでしょう。ステロイドの副作用をめぐる態度はさておいたとしても、問題は二つあるとおもいます。
一つは障害者搾取、もう一つはアトピー患者差別です。
【障害者搾取】
患者さんが知的な障害をもっているとしたら、理解可能な言葉ではなしかけ、説明する。それが、「インフォームドコンセント」ではないのでしょうか? 患者さんに薬の使用方法の指示がとおらないというのは、わかりにくい指示をだしている医師の責任だとおもいます。
しかも、彼は「知的障害だから難治」とばかにするその患者さんの写真を使って自説を披露しているわけです。まさに、搾取的な態度ではないでしょうか。
私のしる知的障害をもつ方たちは、たいてい小さくなって生きています。そんなことはないのに、「ばかですから」とひかえめで、ちょっとしたことに感激してくれる…。そんな人たちの善意にのっかって、写真を提供させ、公衆の面前で罵倒する。
あんまりだとおもいます。

【アトピー患者差別】
もうひとつは、アトピーの患者いっぱんを「薬の適量を説明しても、まもらない」「ステロイドをむやみにこわがる」「医師の指示をまもらない」と罵倒するその態度に問題があるのではないでしょうか?
あーちゃんは、「ほんと、皮膚科医っておこるよね。このまえうつの友人が『お医者さんって大好き、やさしく話をきいてくれて』って言ってて、ひっくりかえっちゃったよ。私なんて、小さい時から、「薬の塗り方がわるい」「生活態度がわるい」とか怒られまくりだよ」といっていました。
わたしもまた、この5年間、小児科はともかく皮膚科医には、ほんとうに叱られました。ダンくんがつれていけば、「おかーさんは、どうしたの! 無責任な」としかられ(典型的な「性別役割分業観」ですね)、わたしがつれていけば「なおらないのは、おかあさん、あなたのせい」と叱られ、「仕事やめたら?」と言われたこともあります。たしかに、これはさすがに、はらもたったし、二度と行きませんでした。しかし、その他の叱責、「薬の塗り方がわるい」「ごはんをちゃんと、つくっていないせいだ」「おかあさんが忙しくて、ストレスなんじゃないの?」等々の言葉は、どこの皮膚科でも言われました。病院かわっても同じことを言われれば、「そうかも…」と自分を責め、だからこそ、「先生、ごめんなさい。先生のいうこと、ちゃんと聞きます。だから、ふっくん、なんとかしてください」ってすがる心境でした。
これって…。DVや虐待などの、暴力のサイクルににていますよね。人間は、たびかさなる叱責・罵倒・暴力などに対しては、徐々に無力感や自責感をつよめます。そのうち、ほんとに自分が悪いとしか思えてこなくなります。そうなると思考能力は低下します。そして、「怒る側」に依存することになります。さらに、たよるものがほかにないとすれば、なおさらです。
たとえば、小児科医の先生は、怒らないし、「たいへんだね」ともいってくれましたが、あのおー先生以外は、みんな「なんで、なおってこないのかな。ステロイドがよわいのかな。皮膚科にいってよ。ぼく、専門じゃないから…」と私たちをつきはなしました。
私が、ふっくんにステロイドをぬりつづけた、ほんとうの原因は、もしかしたらここにあるのかもしれません。

雨宮処凛も、その著書『アトピーの女王』(光文社、2009年)のなかで、さまざまな医師に罵倒されつづけたことを書いています。そして、ある日いつも彼女にどなりまくる医者が、やけどで診察に訪れた患者に別人かとおもうほどやさしく接していることを目撃し、こう書きます。
「火傷は治る。自分の治療がちゃんと実を結ぶ。だけど、アトピーはダラダラと良くなったり悪くなったりを繰り返す。医者にとっては不毛の治療なのかもしれない。(中略)ある医者は「知識過剰でステロイドを怖がるからアトピー患者は面倒でキライ」といっていた。皮膚科医の中にアトピー嫌いは多いらしい。だったらお前医者やめろよ、といってあげたい」(p.108)
私には、彼女の見解は妥当に思えます。
今日のお医者さんも、きっとアトピーがきらいなんでしょうね。
だからこそ、むきなって、患者のせいにする。


でも、これ、ほんとうは、彼個人の責任ではないと一方で、おもいます。
「医学に権威を感じる」「医学を万能だとおもう」「医者というだけで尊敬してしまう」こうした態度は、日常社会にあふれています。
私たちは、医学が進歩するほど、医学にたより、権威をかんじ、そして治りたい、病気になりたくないと思います。
そして、「病気にかからないように」とびくびくしながら、生きていきます。「予防医学」が声高にさけばれます。
「予防医学」がすすむほど、病気になった人は「自己責任」としてせめられます。その一方で、病気になった人は、医師に完全な医療を求め、「治せない」となると失望します。
こんな社会に生きる医師としては、なおらない病気につきあうのは、自己の有能感もうすれ、ストレスも大きくなるのでしょう。
医学は万能というある意味「高慢」な気持ちを医師がすてることができるなら、医学は私たちを病から解放してくれるはずだという「幻想」を患者がすてることができるなら、アトピー患者と医師の関係は、もっとよくなるのかもしれません。

唐突ですが、こうした問題を考えるにあたり以下の書籍が参考になります。
上杉正幸『健康病ー健康社会はわれわれを不幸にする』洋泉社、2002年


<きょうのふっくん>
今日は、ふっくんは、おとうさんの出張についていきました。2日間かえってきません。
あらいざらしのガーゼと包帯をたくさん、ついでにアイスノンをもたせたけど、どうなっているかしら。
でも、新幹線のる〜。かえりは飛行機〜と、るんるんして、でていったから、きっと大丈夫。

2010年10月7日木曜日

アスペ息子とアトピー〜脱ステロイドをめぐって~

2010年10月7日(木)
<「アスペルガー」だけど? だから?>
今朝、ひっくんはおきてくると真っ先に、せんたくもののところへ。
「どーなった?」といながら、しろっぽいタオルやシャツを中心にめくっています。
「う~ん、においもしないし、いいんじゃない? ふっくんにもよさそうじゃん。しかし、なんでペットボトルかな~」
「さ~。かんがえた人は、ぶつかるショックで汚れがおちるんじゃないかとおもったらし」
「あ~。昔、洗濯物、足でふんで洗ってたのと同じか」
(?そうか? そうなのか? おなじような、ちがうような…)
「いや、わかんないけど、でも、クエン酸がなくなるまでは、この方法でやってみる」

さて、ひっくんと朝食たべながら…。
「おそいな~、ふっくん。きのうははやかったのに、なんでかな~」とぶつぶつ言っていたら
「きのうが例外。そんなこと考えてるより、もう1回おこしてきたら?」とひっくん。
たしかに…。しかし、自分のことだとちょっとしたことでもパニくるくせに、人のことだとつねに沈着冷静適切判断…。こりゃ、クラスメイトは、とまどうでしょう。たいへんだ。

でもでも…そのあと、「そういえば、きのう、部活のあとで、先生にメロンパンもらったんだよね」とひっくん。「かっちゃんもたべたんだよ。ちょっとずつ、ちょっとずつ。すっごい、うれしそうだった。はじめてだよ、メロンパン。うれしいよね」
「えっ、いいの? かっちゃん。メロンパンたべて。たまご食べてよくなったの?」保育園から一緒のかっちゃんは、やはりふっくんと同じく、アトピー・鼻炎もち…。で、除去食しててたいへんっておかあさん、言ってたけど…。
「うん。さいきん、調子がいいんだって。きょうは、あの人、最悪だったんだよ。給食の時間のおおきなおかずは、たまごいりでだめだったでしょ。先生がみんなにくれたふりかけも、のりたまでアウト。でも、最後のメロンパンならって、たべた」
「おかあさん、しってんのかな?」
「ゆーわけないじゃん。でも、すごいうれしそうだった。そりゃ、はじめてってうれしいよね。よかったよな〜、かっちゃん。さいきんは、あんまりかゆがってないし。だから、うちのおかあさんも、ちょっとずつなれるって、いいことだって言ってるって言っといた」
(えっ、そっ、それは…。きみが「アスペルガー」らしく(!?)食べ物の好き嫌いがはげしいから、いつも「口にいれるだけでいいから、ためしてごらん。食べ物はなれだから」なんて言ってるけど…。アレルギーは…。佐藤健二先生は食べ物とアトピーは関係ないっていってるし、たまたまふっくんもそれできちゃってるから、うちはいいけど、よそのことまで、わかんないよ…)と、なんて返事するか葛藤。
とりあえず、「きっとメロンパン、あこがれてたよね。よかったね」とお茶をにごしました。
しかし、ひっくんが、かっちゃんのアトピーを話題にしたのは、これがはじめてです。

このところのふっくんの「脱ステロイド」さわぎで、あらためて周囲のアトピーの子に関心がでてきたのか…。
そういえば、ふっくんも同じクラスのきみくんのこと、さいきんはよく話題にします。「きみくんってさ、ちっちゃいときから、皮膚科で何回も、あったことあるよね」「さいきん、アトピーなおったんだって。やっぱりおくすりぬらないで、なおしたのかな〜」「でも、まだ、たまごとかは、食べちゃだめなんだよな〜。あれ、きっとつらいよね」などなど。
「ふっくんが、ステロイドをやめる」このことで、息子たちが、「アトピー」という現象をみなおす。クラスメイトの除去食のつらさなんかにも思いをはせていく…。周囲の見方が、すこしかわって、おとなになったのではないかと、親ばかかもしれないけれど、うれしいです。
(ちなみに、帰宅後、「かっちゃん、あれからメロンパンたべても、どうもなかったって?」ときくと、「そうだとおもうよ。また、メロンパン、たべようなっていってたもん」とのこと。よかった〜)

さて、ようやくふっくんがおきてきました。この人、朝ごはんをちょっとしか食べないのも、体がひえる原因ではないかと思うのですが、食べないな~。
毎晩9時までには布団にいくようにしています。朝は6時50分からおこしはじめますが、彼は、7時20分~30分にやっとおきてきます。そのころ、ひっくんは、すっかり登校準備できてるのに…。家は、おそくとも7時45分に出ないと、私が遅刻…。そりゃ、朝ご飯ゆっくり食べる時間もない…か。

<下着は2日>
さて、佐藤健二先生は体からよけいな脂をうばわないためにも、脱ステ・脱保湿時は下着は2日を提唱しています。
だから、このところパジャマは2~3日。まえは、くすりでべたっとしていて、毎日洗濯していたけど、やめてからは、ふっくんも前日のパジャマをきるのは快適そう。
でも、洋服がむずかしい…。昨日も、保育園からかえってきたときは、服が全部かわっていました。
「今日は、きがえなくていいからね」
「じゃー、おかーさん、ちゃんと先生に、おてがみ書いてよ!ぼくはさむいのに、「こんなに暑いのに、半袖にかえようよ」とか「服、全部きがえよ」って。みんな着替えてるのに、ぼくだけかえないと、怒られるの!」
たしかに…。気がつかなくて、ごめん。
いま、かよっている保育園は、夏場はおきがえがあります。午前中の外あそびのあと1回。
昼寝で寝汗をかいたときは、2回めのおきがえもあり。服だけでなく、パンツもかえます。
いまは、秋ですが、運動会の練習で、汗とほこりにまみれるから、かえてるんですね…。
朝「遅刻する~~~」と葛藤しながら、手帳に以下のように書きました。
・脱ステロイド中で、なにかと寒がるので、長袖2枚きていく日もあります。
・脱保湿もしているので、かさかさです。着替えてしまうと、からだの脂も常在菌もまたうばわれてしまうので、よほど汗でしめっていないかぎりは、お着替えはやめてください。
・包帯も、あらいざらしで気になるかもしれませんが、それをまきなおしてください。あたらしい滅菌ガーゼなどは刺激が強すぎるようです。
・石けんもつかわせないでください。とくに、殺菌作用のあるものは、使えません。
(う~ん、近代的清潔観とは、ほどとおいな…)とおもいつつ
「なんか汚っぽいと思われるかもしれませんが、いましばらくご協力ください」
としめくくりました。

<またまた『脱ステロイド』について>
う~ん…。
「ステロイド、手の湿疹につかってるよ」「そんなに、つかっちゃだめかな」なんて、メールをいくつももらいました。
いや~、おとなはいいとおもいます。ってか、いまから「脱ステ」するのは、たいへんです。そうとうな覚悟がいるとおもいます。You Tubeの「とある個人的な脱ステ記録の覚え書き365日」は、ふっくんの脱ステをあとおしした記録ですが、壮絶です。
あ~ちゃんも「気が狂うかとおもった」と。
だからこそ、ステロイドをつかってきた人に「やめたら?」なんて言えないし、だからこそ、なんとかしてやれる「小さいうちに脱ステさせたい」とおもうのです。
あーちゃんも、「ステロイドでコントロールできてる」とおもってたそうです。プロトピックももちろん経験者。でも、ある日「脱ステでもしてみっか」程度ではじめたら…。そこで、はじめて「ステロイド依存」におちいっていたことを実感したそう。
脱ステして、数年たった今、もう、かゆいのは、ほんのときどき。ステロイドも、どうしてもってときだけ、ちょっぴり。それで、効果はばっちりだそうです。
むろん、あーちゃんは、自分にとって「これはまずい」って察知能力はばつぐんで、そういうのをうまく避けているってこともあるでしょうが、「いまはカシミアのセーターもすはだにきれるんだよ」って言葉が、私の心のささえかも。
あーちゃんが、深谷元継先生の退職後の文章を「人柄がでていていいよ」と、おしえてくれました。「書き残したこと」というページです。
「ステロイド、こどもだって、ちょっとぐらい使ってもいいんじゃない?」って方にも、読んでいただけるとうれしいです。


<おふる>
「カシミヤのセーターをすはだに」ですが、私はこれ好きです。かっこいいともおもっています。
でもうちは…
ひっくんもふっくんも、きるものを、かなり選びます。綿製品以外のものを素肌にきるなんて、タグつきなんて、とんでもない。
理由はそれぞれ、アスペ的感覚過敏ゆえ、アトピーゆえと、ちがうけど…。
というわけで、ふっくんは、とくにひっくんがくふるした、くたくたのTシャツやジーンズが大好き。たしかに、きもちいいよね。

が、これが…。
みっくんは、なんもないのに、ふっくんの影響か、新しい服にあんまり関心がありません。それどころか、ふっくんが、服をやぶってかえってくると(もともとくたくたな上に、ふっくんは、ともだちとおいかけっこしたり、とっくみあったりの激しい系あそびが好きなため、服がすぐにやぶれます。ズボンはほぼすべて膝にあて布がついてます…)
「もう! みっくんも、きないとだめなのに!!」
「おかー、ちゃんと なおせ!」とか、おこってきます…(なんで、いばり口調かな~)。
しかし、アップリケしたり、当て布したりは、時間かかるんだよ~。ユニクロで、あたらしい服かおうよ~~~(泣)。

<写真>
ふっくんの状態は、かわりません。膝下のじゅくじゅくもかわらず、ガーゼが必要です。かゆがるのは、今日はもっぱら膝下だけです。顔はきれいになったけど、首から下は…。ふっくんに、「今日は、写真どうする?」ってきいたら、無視。
ふっくんも、いまの状態は、つらいんだろうな…。でも、夜はそれほどかゆがらず、すんなりねました。
「足マッサー」も「なぜる」から、「もむ」に移行しましたが、痛がりません。ちょっとびっくりです。この春までは、ちょっと力をいれようものなら、けとばされていたのに…。(夏のあいだは、「足マッサー」のうち、足裏もみは「夏だから、さすがに足は冷たくなかろう」と省略していました…けっこう、手がつかれるし、夏は毎晩3人いたので…手抜き(笑))

2010年10月6日水曜日

あたらしい情報:洗剤、タクティールケア

2010年10月6日(水)
<さむがり>
ふっくんは、今日、長袖2枚がさね、厚手の長ズボンをはいて登園しました。あつがりひっくんは、あいかわらず半袖短パン、私は、七分袖のシャツにパンツ姿なのに…。
9月中旬以降も、まだ今年は暑かったのに、ふっくんは、ズボンはかならず7七分丈が10分丈、シャツはほぼ長袖をきています。
まえは、「かぜがふくと、ざわざわかゆいから」って言ってたけど、最近は「さむい」のだそう。
あーちゃんも、脱ステしたとき、さむくていつもふるえていたそうです。それに、やはり、ふっくんと同じく、金属的なにおいがしていたとか。
そういえば、ふっくん。ここ数日、金属的なにおいが、へってきました。
ひどくなったと思っていたけど、おもえば、じゅくじゅく部分は、膝下の1カ所だけになって、あとはかさかさと赤いちーさな(直径1ミリ以下くらい)かさぶたが、たくさんできていて、本人も、「まえより、かゆくない」と言っています。
よくなってるのかしら…。

<保育園のともだち>
さて、ふっくんの膝下がひどいことはみんな知っています。保育士さんも気にかけて、包帯をまきなおしたりしてくれているそう(ありがとうございます!)。
でも、クラスの子たちは、どうおもっている? それが、わたしの気になるところ。
でも、朝も、会えばさっそくじゃれあっているし、帰りもおにごっこやら、なわとびやら、元気にあそんでいます。
それでも今朝…「きょうは、ついに2枚がさねかよ! 晴れてるのに、おかしいだろ」と、毎朝あう、えっちゃんに言われていました。ふっくんは、「朝、さむかったんだよ!」とごくふつうに言い返していて、そのまま一緒に部屋にむかいましたが…。
うん、たしかに職場にも、いつも長袖長ズボンの人がいます。ちいさい声で「このあついのに、しんじられね~」っていう人がいると、ついつい「人には、いろんな事情があります!」って言ってしまったり…。「どんな?」「いや、それは、私もしりませんが、たぶん…あるんですよ」なんて…(爆)。
でも、アトピーなのが、口達者で、人とかかわるのが大好きなふっくんでよかった〜とか、勝手な私は、おもってしまったり…。

<洗濯とエッセンシャルオイル>
そうそう、出勤するまえに、洗濯物を外にだそうとして…。やっぱり、このにおいが気になります。
市販の合成洗剤って、なんで「無香料」がないんでしょうか…。
ふっくんの肌に目に見えて影響がなくても、なんかこのにおい、やっぱり肌にわるそうな気がする…。
とおもっていたら、ここでもあーちゃんが助け船。
「洗濯物のカビ防止にはエッセンシャルオイルを最後のゆすぎのときに数滴いれるといいです。ラベンダー、ローズマリー、ユーカリ、テートゥリー等抗菌作用のあるものなら何でも。安いので大丈夫」
だそう。
おおっ! そうなんだ。エッセンシャルオイルもそいうえば、一時期はまって、ヒルドイドのかわりに、セサミオイルとかオリーブオイルにまぜて、ふっくんにぬってたな~。
すすぎのときに入れるいいとは!!

じゃぁ、洗剤はどうしよう。

いままで一番愛用してたのが、まるは油脂化学の「ハーブの香り やさしくなりたい」ラベンダーがほんのりかおって、好きでした。
(ちなみに、私はここのミント石けんが気に入っていて、ふっくん以外はみんなつかってます。ふっくんは、石けんなしなので)

生分解するのがうりの洗剤「海へ…」もつかってたな~。
あーちゃんのおすすめは、「マザータッチ」 しらなかった…。人気らしい。

とおもったら、このサイト、おもしろかったです。「洗濯洗剤は必要ないって、ホント!?」
同じ汚れを ①洗剤標準量 ②洗剤半分 ③水だけ ④クエン酸+水入りペットボトル3本(水流にのって、ものにぶつかると汚れがおちるかも…と考えたそうです)
であらった結果を比較検討。
なんと、③以外は、ほとんど同じ結果に…。
だったら、クエン酸+水いりペットボトルが、よくないか? においもなさそう。それに、最近、リンスしなくなったから、買い置きのクエン酸のゆくえにこまってたし…。
これにゆすぎのときに、エッセンシャルオイルいれれば、完璧だ~!!

と思いつつも、ついついマザータッチを購入。
でも、今日はどうするの?と、やってみました。クエン酸+ペットボトル…。
さて…。そんなに汚れた洗濯物はないし、息子たちの靴下は、どーせどんな洗剤であらっても、薄黒いし…。
でも、いいんじゃないでしょうか。洗濯物、無臭になったし、すすぎも減らせる。
ただ…うるさい…。ごとん、ごとん、ペットボトルのぶつかる音…。だしたら、変形していました。
洗濯機こわれるのは、ちょっとかんべんしてほしいな〜〜。

<医者は、どうする?>
さて、ダンくんが今日もメールで「もし、なにかあったときは、どこの病院いくん。脱ステでひどいことになったり、他の病気にかかったりするかもしれんし…」と、せまってきました。
そうなんですよ…。心の主治医も、なにかあったときは、対処できません…。
「おークリニックいってみようかな」と返事をしたあとで、徐々にその気になってきました。
まえに「この子に、そんな強いステロイドつかわなくても」と言った、あのお医者さんです。
去年、ほかのことで受診したとき、ひっくんがぐったりしていることを心配してくれて、「どうしたの? おにいちゃんは」って声をかけてくれました。
「いえ、調子わるいんです。学校いきたくない病で…」「もともとアスペなんで、つまずくと難しいです…。夜もねむれないらしいし」など、簡単に話すと、ひっくんに体をむけて、「それは、つらいでしょう」って話かけてくれて…。
こんでいたのに、ネットや薬事辞典とにらめっこしだし…。さんざ躊躇したあげく、抗不安剤を処方してくれました。
ねんのために、ひっくんの主治医のいとちゃんに電話したら、彼女「薬の名前、なに?」「あ〜、そんなん、プラセボと大差ないから、大丈夫。気休めになるかもしれないから、のんでみていいよ」と爆笑。
(あ〜、精神科医にとって爆笑ものの薬でも、あんなに慎重にかんがえてくれた)とおもったら、ちょっといいかもと…。
あの先生なら、「脱ステ・脱保湿中です」「ステロイドなしでおねがいします」って、願いもききいれてくれそうな気がします。彼女は、脱ステ派じゃないんで、わからないけど。とりあえず、来週にでも行ってみます。
ちなみに、ひっくんはこのときの薬で、かなりたすかっていたよう。その後いとちゃんが、「じゃー、おまもりにもっときなさいよ」って同じ薬をだしてくれたけど、それからは、半分をまくらもとに、半分をランドセルにいれていましたが、一度ものむことはありませんでした。

<タクティールケア>
そうそう、このブログをよんで、「ぜひ、足マッサーはつづけてあげて」と書いてきてくれた人も。「ツボをおす」「リンパをながす」も重要だけど、なにより「さわる」って行為が大切だと、タクティールケアという方法もおしえてくれました。
これは、スウェーデン発祥のケア方法で、認知症の人や末期がんの人の人の手足や背中をつつみこむようになで、不安や痛みを軽減させるもののようです。たしかに…脱ステ中の人のブログには、おかあさんが背中をなぜてくれて、うれしかったとか、恋人が「よくなってる」って手をおいてくれて、涙がでたとか、書いている人、おおいです。
そういえば、私は自分の手があたたかいときは「こんな手でさわって、ふっくんの体があたたまってかゆくなったら、もうしわけない」とか、「いま、手があんまりきれいじゃないから」と、さわらないことがあります。が、そんなとき、たしかにふっくん、機嫌わるかったり、かなしそうにしたり、してるかも…。
タクティールケアのことは、まだよくわからないけれど、「さわる」ってことに躊躇するのはやめようって思いました。
ほんと、みなさん、いろんな情報をくださって、ありがたいです。

2010年10月5日火曜日

脱ステして、どうするの!?

2010 年10月5日(火)
<包帯>
さて、今朝はまた、膝下のじゅくじゅくが悪化…。あ~~~~。
「今日は、包帯していこうか。とれちゃったらそれでいいし」と、
あらってあったガーゼと包帯をもってきました。
まずは、包帯にガーゼをテープでとめて、ガーゼの部分をじゅくじゅくのところに、そのまま包帯でまわりをぐるぐる。で、テープでとめます。
これだと、とれやすいですが、テープをはだに直接はらずにすみます。

テープもこれまで、数々かいました。低刺激がうりのスギナゲートは、はがれやすいし、きれやすい…。ソフポワは低刺激で伸びがいいとのことでしたが、これもけっこうはがれる。
だいたい、低刺激のものに、粘着力を求めるのも、本末転倒でしょうか…。
ガーゼをネットでおさえると、ネットをかゆがります。
ということで、いまのところ、伸縮包帯を、ゆるめにまいています。
チュビファーストをカーゼどめにつかってみようかと、ただいま注文してみました。

<メールをもらいました>
さて、ブログをはじめて、はや3週間。
読んでもらいたいような、読まれてはこまるような…。
でも、自分の贖罪感軽減のためには書きさえすればよくても、「小さい子にステロイドつかうのは、どうなのか」と問うてみたいというもう一つの目的のためには、
誰にも読んでもらえないのも、ちょっとさみしいかも…。
そんなことをおもって、昨日あたりから、いよいよ知人に宣伝をはじめました。
うれしいことに、いくつかのロングメールをもらいました。
自分の体験、友人あるいは恋人の体験、こどもの体験など、さまざま。
そのスタンスも、脱ステ派もいれば、ステでコントロール派も、いろいろ。
そんななかで、気になる問いかけをいくつか。
ここで、こたえてみたいとおもいます。

Q1. 「脱ステできない、私ってだめ?」
A1. ぜんぜん、「だめ」じゃないです!!
たしかに、ふっくんの「脱ステ・脱保湿」にふみきりは、しましたが、それが最高の解決策だとおもっているわけでもないんです。

【事実だと確信していること】
人によって程度の差はあれ、ステロイドには副作用があるということです。皮膚がうすくなったり、 ちぢんだり、赤くなったりは、するでしょう(深谷元継先生の集めた論文が参考になります)。
塗り続けていれば、効かなくなってくるのも、また事実だとおもいます。
だからこそ、「乳幼児には、ぎりぎりまでステロイドは処方してほしくない!」とおもっています。
【わからないこと】
でも、たとえば、いつからなら、どのくらいのひどさからなら、どのくらいの期間なら、ステロイドをつかってもいいのか、またはつかうべきなのか。
そもそも、そうした指示をしてくれるどの皮膚科を信じていいのか。
それが、わかりません。

Q2.「だったら、なぜ脱ステ?」
A2.う~ん。脱ステすれば、ほかのきょうだいみたいに、すべすべお肌になるかどーかは、わかりません。もし、なったとしても、この先、またかゆくなったり、鼻水が出たり、目がかゆくなったりは、くりかえすのではないかとも、おもっています。しいていえば…

【ステロイドが効かなくなる日をおくらせたい】
彼がおとなになったとき、仕事や恋愛や、そのほかいろんな場面で「ステロイドつかいたい!」とおもったときに、効く状態であってほしいな〜と…。
「6才で、すでに "very strong" のステロイドまでいっちゃって、この先なに使えばいいの?」「選択肢が、プロトピックだけなんてことになったら、ちょっと酷だよな…」とか、そんなところです。
もうひとつは…

【ふっくんと一緒に、チャレンジしたい】
これは、べつに「ステロイドぬりながら状態よくしようね」でも、一緒にとりくむことになるのかもしれませんが…。私のなかでは、これまで「ふっくんのアトピーたのんだ」的にステロイドに依存していたような気がしています。
ふっくんと話し合って、一緒に「ステロイド1回やめてみよう」ときめて(そりゃ、6才児相手に、おかーさんの決定をおしつけただけといわれればそうかもしれないけど)、ふたりでがんばるってのが、なんかこの先、ふっくんの自信につながるかも…とか。



Q3.「周囲の人に、脱ステすすめる?」
A3.う~ん…。状況によります。
たとえば、知人の”うっちー”の娘が、小さいときからアトピーでたいへんでした。うっちーも、そのおかあさんも、なんとかしようと一生懸命。うっちーは、専業主婦だから、私なんかよりずっと熱心に皮膚科にかよい、情報もあつめていました。ふっくんのことも、ほんと親身になって心配してくれてます。いま、うっちーの娘は、すごくきれいな状態です。ステロイドなしで、プロペト(高級ワセリン)だけで、日々をすごしています。しかも、受験生…。
先日も、うっちーから、「○○ローション、めっちゃいいよ。一緒にかう?」ってメールをもらったけど、「脱ステ・脱保湿はじめた」とは返事がかけませんでした。いまは、そのときじゃないよなと…。
いつか、うっちーか、その娘が「ステロイド、どーよ」って、私にきいてくれたら、「実は、ふっくん、脱ステ・脱保湿してみたんだよね」と、そのときの彼の状態とともに、話をしてみたいです。
でも、0才から6才くらいまでのおかーさんには、「脱ステ」おすすしめたい!!(しつこい!?(笑)) むろん、ふっくんみたいに、ある日突然の脱ステは、すすめないけど、佐藤健二先生が紹介しているように「徐々にやめる方法」は、ぜひ!

Q4.「でも、かゆみや鼻づまりのせいで、集中力がとぎれるのでは? 小学校にはいって、勉強大丈夫?」
A4. たしかに…。
しかし、この点では、わたしはけっこう酷かもしれません。
「ステロイドつかってごめんね」と毎日おもっているくせに、「かゆい~」に対しては「それ、しかたないよ。体質だもん。だれにだって、なにかあるよ、一生のおつきあいするべきことが。だから、うまくつきあう方法かんがえよう」などと言っています。
「はずかしくないから、人まえでもぼりぼり掻いていいよ。保冷剤をもちあるくのもいいし」とか、
「でるものは、かむのが当然。箱ティッシュ持参で、ぶいぶい音をだして、鼻をかもう。かっこわる~とかいう人は、その人に問題がある」とか…。
「鼻づまり」…これは、どうしたら? 鼻をあたためたり、鼻うがいするのがいいかしら。
でも、これから思春期に突入すると、きっと、いろいろ思い悩むんだろうな…。
とにかく、「かくそう」「なくそう」ではなく、「かゆいんだよ~」「鼻づまり~でぐるじい~」とか、笑ってネタにできる人にそだってほしい。
かゆみとか、痛みとかは、ず~っと続いているわけではなく、波があります。その波のあいまに、集中力が発揮できるようになってほしいな〜と…。
「そんな、のんきな状態じゃないんだよ!」とかゆい人や、はなづまりに苦しんでいる人には、怒られてしまうかも…。
ごめんなさい。精神論で、のりきれとおもってるわけじゃないんですよ。
唐突ですが、わたし『べてるの家』のファンです。北海道の浦河にある精神疾患をかかえる人たちの家ですが、そこでは「病気を治そう」とはしていません。自分の病気とどうつきあうか、病気であることをオープンにしつつ、仲間とともに、病気とともに生きるあり方を考えています。
わたしは、アスペのひっくんにも、アトピーのふっくんにも、その特性と笑いながらつきっていってほしいな〜と、願っています。
よかったら読んでみてください。
浦河べてるの家『べてるの家の「非」援助論ーそのままでいいと思えるための25章』(医学書院、2002年)
向谷地生良『安心して絶望できる人生』(日本放送出版協会、2006年)
など、たくさん本がでています。


<今日のおふろ>
さて、あーちゃんに、「においが気になるなら、ほんのちょっとにしていから、ビタミンCいれたら? お茶がらでも、野菜の皮でもいいよ。とにかく、塩素はからだにしみる」とアドバイスしてもらいました。
「今日、おふろにビタミンCいれる人〜」と聞くと、「じゃー、ゆずは?」「ない」「じゃー、みかんの皮」というわけで、今晩は、「みかんの皮」風呂でした。ネットにみかんの皮いっこぶんいれて、おふろにうかべました。
以前、レモンをまるごといれて、こどもたちとぎゅーぎゅーしぼっていたら、わたしでも、その酸味で肌がぴりぴり。なので、今日は、ほんとに皮だけ。
ほんのりみかんの香りのいいお湯でした。

が…肝心のふっくんの肌は…。う〜ん…。よくなっているとはちょとおもえない…。
かさかさの部分が、ひろがってきました。耳切れはなおったけど、よくなったのはそこだけのような…。
でも、今晩は「かゆい〜!」と怒ることもなく、けっこうすぐに眠りにおちました。

<しょうが>
そうそう、今晩は、ふっくんのリクエストでぎょうざ。しょうがもたっぷり。実はふっくんはしょうががきらい。豚肉のしょうが焼きとか「しょうがなしで!」とリクエストして、しょうがずきのひっくんとけんかになることも…。
でも、しょうがって、体がぽかぽかあたたまるし、冷え性のふっくんには、ぜひ食べてほしい。だから、いつも、ぎょうざには、こっそりすりおろして入れてました。が、きょうは、みつかっちゃったんです〜(泣)。(げっ、怒られる!!)と思いきや、ふっくん、「おかーさん、いつもしょうがいれてたの? しょうがって、ふっくんのからだにいいんだよね。きょうも、ぎょうざたくさんたべよ〜」と前向き。で、ほんとに、「いいの? そんなに食べて」くらいのいきおいで食べました…。ふっくんも、がんばってるんだな〜と。
夜も、「かゆいって、怒ってもしかたない」とか思って今日は、静かだったのかしら。
自分の息子ながら、よくできた人で、泣けてきます。これからも、ぼちぼち、いこうね。
なんか、いたいたしい…。
かさかさがひろがりました…。
手首も、ちょっと…。
これは、太ももですが、腰やおなかもこんなかんじ…。

2010年10月4日月曜日

なんで、ぼくだけ?〜3人それぞれのステロイド反応〜

2010年10月4日(月)
<いま、どこ?>
保育園におむかえにいきます。
「今日はどうだった?」
「たのしかったよ。そんなにかゆくなかったし」
「よかったよね〜」とこたえたものの、みたかんじ、そんなにいいわけでもなさそう。

おふろにはいると、がさがさの皮膚に、ぽつぽつ赤いかさぶたが、全身にひろがっています。
う〜ん。よくなったんだか、わるくなったんだか。
またまた、佐藤健二&深谷元継医師の本をめくってみますが、すっかり迷子になった気分。
膝下のじゅくじゅくは、さらに悪化。
脇の下とおちんちんの裏側は、真っ赤になって、湿疹がでてて、かゆそう。
おまけに、今日は、肘の内側にも赤い発疹が新たに出現。
「一進一退をくりかえすよね」なんて、のん気にいっていられない。

<なんで、ぼくだけ?>
夜、ねるとき、「かゆい〜!!!」と怒り、ぼりぼり体をかきむしりながら、ふっくんが言います。「なんで、ぼくだけ!?」
「そうだよ。アトピーっていわれたの、ふっくんだけ?」とひっくんもききます。
「そんなこと、なかったんだよ。ひっくんも4才くらいのとき、お医者さんに『アトピー体質です』っていわれたんだ」
「でも、薬ぬってなかったじゃん」
「うん。小児科も皮膚科も総合病院もいったんだよ。どこでも、ロコイドぐらいの強さの薬
をワセリンか亜鉛華軟膏でうすめたものだしてくれてたな〜。でも、きみの場合、どれも『べたべたきもちわるい』って、すごく抵抗したんだよ。で、メンソレータムぬると『すーすーしてきもちい〜』ってよろこんでた。おふろあがりには、自分でおかーさんにメンソレータムわたしたり。だから、メンソレータムぬってるあいだに、なんかなおってたんだよね」
「じゃーみっくんは?」
「あの人はね〜。すごかったんだよ。1才になるかならないかのとき、その頃ふっくんが行ってた皮膚科でみてもらったら、みっくんもアトピーっていわれた。その場でステロイドぬってもらった。で、その日のお昼には、全身水疱がでてきたの。もう、すごくかゆがるし、泣くし、でもどう考えても水疱瘡や突発疹ではない。あわてて午後の診察につれていって、「ステロイドの副作用じゃないですか?」ってきいたけど、それには返事がなくて、「とにかく、大学病院にすぐいってください」って紹介状をわたされた。大学病院いったら、すぐになんの薬かわかんないけど点滴されて、「かきむしらないように手をおさえてて」って看護師さんにいわれて。3時間以上、またされた。その間、小児科から皮膚科から、お医者さんたちが、ぞろぞろきたけど、なにも言ってくれなかった。結局、カポジ水痘用発疹症じゃないかって最後にきたおじいさん先生にいわれただけ。『ステロイドつかうとなるんですか?』って聞いたけど、にらまれただけだった」
「で、どーなったの」
「おかあさんは、ネットでもしらべたけど、ステロイドでカポジが発症しやすくなるって書いてる人もいたから、みっくんにはつかわないって決めて、で、皮膚科もかえたんだ」
「それで、あそこやめたのか〜。あそこの先生、女の人で、やさしかったよね」
「うん。そうなんだけどね〜。でね、また1年くらいして、みっくんが、あせもをかきむしってひどいことになったときに、皮膚科に行って、またまたステロイドをだされた。おかあさんも、このただれた皮膚はほっとけないっておもって、ステロイドぬってもらったんだよ。たしか、リドメックス。そしたら、みっくん、また水疱ができた。こんどは口の中までできて、歯茎から血をだらだら出して、熱もだして、たいへんだった。小児科つれてったら、また『大きな病院にすぐ行って』って紹介状書いてもらって、行ったけど、「わからないな〜。ヘルペス性歯肉口内炎か、でも全身にでてるからカポジかな〜」って。「ステロイドぬったら、なったんです。2回目です」って言ってみたけど、また無視されちゃった。でも、あれからは、みっくんにはステロイドはぬってない」
「じゃー、どうしてふっくんだけ!?」ふっくんが、怒ってきます。
「う〜ん。ステロイドこわくないって書いているお医者さんいっぱいいたし、『ステロイドがわるい!』って時期から、『ステロイドを毛嫌いする人はばか!』みたいな時期になってたし」と、私はしどろもどろ。
「それに、ふっくんはステロイドぬると、かゆみがおさまってたんだよね。だから、みっくんは体質的にだめでも、ふっくんは大丈夫とおもっちゃったのかもしれない」
「もう! ぼくも、みっくんみたいに、くすりぬったら、ひどくなってたら、いま、こんなことになってなかったのに!」とふっくんが、怒ります。
「ごめんね。おかあさんが、勉強してなかったんだよ」と答えるほか、ありません。
「おかーさん、足マッサーの時間」と、ひっくんが、ながれをかえました。
「うん、この足マッサーは、いいよ。いまからやってれば、ふっくん、この冬は、しもやけできないかも」なんて、言いながら、『足マッサー』はじめました。
ほんと、ふっくんの痛がり方は、だいぶ、へりました。
ぼりぼりかきむしりながらも、でも、眠っていきました。
今日も、夜中におきて、かきむしる必要がありませんように。

<「情報」リテラシー>
でも、たしかに、みっくんがあんなことになって「医者は、こたえない。にらむけど、無視するだけって、ほんとは、ほんとは、言えないけど、ステロイドのせいじゃないの!?」とあんなに思ったのに、なぜ、ふっくんには、塗り続けたのか…。
いまでも、よくわかりません。
よく考えていなかったのか…。
みっくんが2度めに、総合病院にかつぎこまれたときは、2008年の7月末でした。
その頃は、まだ「ステロイドをすごくこわがるなんて、ヒステリーっぽい」「アトピービジネスのいいカモ」的なコメントを信じていたような気がします。
情報の調べ方も、いまほど熱がはいっていなかったし、あまたある方法で「これ、うさんくさい」とか「これは、この点で信用できる」って判断基準ももちえていませんでした(いまでも、「医者でもないのに、なにを判断基準にしてるんだ!」って叱られちゃいそうですけど、あえて言えば、アトピーに関して読んだ論文と本の数でしょうか…。一般書から、体験談から、専門書、医学雑誌まで、けっこうな数を読みました)。
「情報」とは、こわいですよね。いつも「多数派」「権力者」のほうが、つよい…。
「少数派」やアナーキー、改革派が、「多数派」「権力者」にむかって、すこしでも反対意見や提案をすると、多数派はおおように「ささいなことで、ぎゃーぎゃーうるさいな~」とか「反応がヒステリーなんだよ」とか一言で切ってしまうこと、よくあります。
しかも、その対応が、また、冷静で理性的におもえてしまうこと、おおいです…。
は~。

たしかに、ステロイドについても、ぬってなおっている人は、ブログにもかかないでしょう。
「なおってない」「不満がある」だからこそ、ネットで情報をさらしたり、運動するのだと言われれば、そうかもしれません。でも、そうした人を「ヒステリック」と揶揄する人も、やはり不安なのだろうと思います。
「ステロイド」の恩恵をこうむった皮膚科医も、長年ステロイドを使用してきて、ひきかえすことのできないほど、親しんでしまった人も…。
その不安感こそ、みんなで共有できれば、アトピーをめぐる混乱もおさまるような気がしますが、やはりそれで「おいしい」思いをしているとすれば、そんなこと、共有したくないか…。
ステロイドをコントロールしているという思いも、脱ステロイドがいい!と信じる気持ちも、いまやイデオロギー闘争と化しているような気はします。

2010年10月3日日曜日

ほんとに、なにもしなくていいの!?

2010年10月3日(日)
<「なにもしなくていいの!?」>
昨晩まで、おなかと背中は、きれいで、すべすべ。
だから、ここ(ブログ)にこなくてもよかったのに…。
また、ざらざらになってきました。

夜は、脇の下、足の内側、おちんちんの下を猛烈にかいています。
膝下もかわらず…。
「こんなに、かゆいのに、どうしてなにもしなくていいの!」とふっくんが怒ってきます。
ほんとに、どうしたらいいのか…。

今晩もアイスノンをもってねました。
「足マッサー」も、おふろのなかと ねるまえに かかさずやっていて、これは、だいぶ痛がらなくなりました。
足も、つめたい日がすくなくなったし。

そういえば、土曜・日曜日は、酒風呂をしていません。
そのせい?

あーちゃんは、「あれは、脱ステするまえに、ためしだだけだから、わかんないな~」って、笑っていました。
たとえば、酒風呂、本には5合いれろって書いてあったけど、わたしはせいぜい、おちょこにいっぱい。
それでも、ふっくんは、たのしんでいたのだから、また明日から、やってみようかな。

夜寝る前、ひっくん・みっくんが、眠りにおちたあとも、ふっくんは、「ぼりぼり」音をさせながら、あちこちを掻き、「ほんとに、おかーさん、これでいいの!?」とおこります。

そりゃ、おこりたいよね。

今晩は、こころの主治医の神通力もむなしく…。
わたしも、不安です。